赤ちゃん研究

入園おめでとう!

2010.03.31

桜の開花と共に新しい子ども達が入園してきました ひよこ組のお友達は、まだ歩いたりハイハイをすることを始めたばかりで、少しずつ出来るようになってきます。その頃になると、ひよこ組の子達はお昼の時間、ハイハイ大移動があります。レストランまでの長い道のりをハイハイをして移動するのです。その姿は、テレビで見る“ハイハイ競争”のようで、上手にハイハイで移動してくる子や途中で止まってしまう子、寄り道をしている子等さまざまです。それが少しすると「おなかがすいたから行こう」とばかりに上手に移動できるようになってきます。ハイハイはこの時期だけのほんの数カ月の行動ですが、今、このハイハイが子ども達の将来にとってとても重要だと言う事が分かってきました。園でも積極的に取り入れています。
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おたよりのつづき
最近、ハイハイをあまりしないうちに、つかまり立ちや、あんよを始める赤ちゃんが増えているそうです。東京成徳大子ども学部教授の今井和子さんは「家が狭い、どこへ行くかわからないから不安、床に落ちたものを口に入れるから汚い、泣かせたくない――など、様々な理由があるのでしょう」と分析しています。
ハイハイは人間の自然な発達の段階において、大変重要な過程です。ハイハイは四足歩行とも呼ばれ、上半身や股関節の筋力強化、骨格の形成、運動神経の発達に欠かせない動作です。しかし、周りの大人たちは、早く歩かせようとすることばかりに気を取られ、一生懸命になります。子どもを歩行器に乗せて「早く歩け」と期待したり、体を支えて足を床に着けると、足をバタバタするので「もう歩けるぞ」と、無理やり歩かせたりしてしまいます。
乳児期に「どれほど丁寧にハイハイをさせたかが、その後の歩行能力に影響する」というのが、専門家の共通した意見です。昨今では、「よく転ぶ、すぐ疲れたと言う、姿勢が悪い」子どもが多いことが、教育現場などから多数指摘されています。また、転んだ時に手を付けない子もとても増えています。これらの子どもの異常は、乳児期のハイハイ不足が一要因であると言われています。十分にハイハイをさせることで、しっかりした歩行能力が身に付くことを理解しなくてはなりません。また、ハイハイを行なうことによる手足への十分な運動刺激が、脳の発達を促すことも指摘されています。ハイハイをすべき時期には、十分なハイハイをさせることが、子どもの健やかな成長のためには何よりも大切なのですね。
ご家庭でも、ハイハイしながら「まてまて」と追いかけっこをするなどして、上手にハイハイを取り入れていったらどうでしょうか。
                                      次回は4月15日頃に載せます

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