イタリアの主食はパスタですが、離乳食はパスタを柔らかくつぶしたものかというとそうではなく、離乳食ではパスタそのものは使わないようです。パスタの原材料となるデュラムセモリナという粉をミルクに混ぜ、加熱したものを離乳食としています。そして、次第にこれに野菜を混ぜ、パルメザンチーズで仕上げたものに変えていくようです。この粉は、フランスでも離乳食に用いるようですが、仕上げに砂糖やシナモンパウダーを使います。インドでもミルクで炊いたお粥が用いられますが、そのお粥には砂糖をたっぷりと入れたり、サフランやアーモンドパウダーも使われます。中国では、米粉からつくられるビーフンのお粥に、赤ん坊が食べても大丈夫な漢方が入れる事もあるそうですし、韓国では、お粥はゴマ油で米を炒めてから作るのですが、そこに野菜や肉などを入れたり、赤ちゃん用のチヂミや魚の缶詰なども入れたりします。また、水洗いをするのですが、大人でも辛いと思うキムチを赤ちゃんにも与えるといいます。
このように見てみると、香辛料が国によってどの国でも基本は同じ様ですが、香辛料関係はお国柄が出るようです。違うというよりは、日本で言われる「薄味を基本とする」「調味料は使わない」「辛いものは与えない」というようなことはあまり意識にないようです。それよりも、親が普段からどんなものを食べているかに関係しているのです。母親が食べたものが、赤ちゃんも羊水を通して味わっているからのようです。赤ちゃんは、国によってそれぞれの味覚が、生まれつき備わっているようです。
世界の離乳食
2012.01.15