乳幼児教育

自由とは・・・?!

2010.01.29

先日、2歳児が2階のお部屋に上がってきました。これは4月に向けてお部屋の環境に慣れるためです。今までよりも広いお部屋は不安な面を持つ子もいますがとても魅力的でもあります。前よりも自由に使える遊びが増えるからです。園では自由遊びの時間ではどんな遊びをしても良いことになっています。しかしそれは何でも自由と言う訳ではありません。そこにはルールがあります。その一つは「人の邪魔をしない」と言うことです。自由な時間だから、何をしても良いのではなく、自分が自由と言うことは、他人も自由と言うことなので、他人の自由を奪うことはしてはいけないということです。まだまだ理解をするのが難しい年ですが、上の子を見て習いながら少しずつ快適に過ごしてもらいたいと思っています。

おたよりの続き
人が関わるとき、そこでは必ず、それぞれの存在がぶつかりあいます。園児を見ていると、2歳児くらいからその葛藤が見られます。自分で好きなことをやりたい、しかし、隣にもほかの子どもがいることを積極的に意識し始めるのです。そのときに、「自由」と「規律」を学び始めます。この「自由」という言葉は、「フリーダム; freedom」と「リバティ; liberty」の2つの語がありますが、その意味合いは微妙に異なっています。フリーダムのほうは、束縛や拘束がなく義務を免除された状態をさし、「しなくてよい」という意味合いの自由です。一方リバティは選択や行動・発言の権利が保障された状態をさし、「してよい」という自由です。いろいろな英語を日本語に訳したのが福沢諭吉だと言われていますが、彼は、この一方のリバティを訳するに際して、仏教用語にあった「自由」という日本語に当てはめたのです。ですから、「掃除をしない自由がある」という使い方は、本当はおかしいということになります。
 最近、自由のはき違いということが言われていますが、福沢諭吉は、自由をどのように考えていたのでしょう。次は2月15日ごろ載せます。

top