昨年から幼児組ではいつでも鍵盤ハーモニカを弾けるように、師親会でホース部分を購入してもらいました。最近は鈴やトライアングル等の打楽器も登場し、益々人気の遊びになっています。また、乳児組でも太鼓や電気式のピアノ等、子どもが触れると音の出るおもちゃを置いています。これは、音楽に対して興味を持ち、豊かな心を持ってもらいたいと思い置いています。
一方、テレビでは早期教育がブームのようで、発表会などで、かなり高度なテクニックを駆使して演奏することを目指す園も少なくありません。小学校に行けば子どもたちの発達に合わせて、演奏する楽器が各学年に振り分けられているのにです。早くからみっちり仕込めば良いのでしょうか?上手な演奏よりももっと大切にしなくてはいけないものがあると思います。小学校の音楽の学習指導要領にはこのように書いてあります。
(おたよりの続き)
小学校の音楽の学習指導要領の一番目に挙げられている目標は、「楽しい音楽活動を通して,音楽に対する興味・関心をもち,音楽経験を生かして生活を明るく潤いのあるものにする態度と習慣を育てる。」です。まず、音楽活動とは、楽しいものでなければなりません。音楽活動が楽しいからこそ、音楽に対して興味を持ち、関心を持つのです。すべての学問の始まりは、「興味」「関心」なのです。そこから意欲がわいてくるのです。鍵盤ハーモニカもその他の楽器も演奏するのは、決してそれらの楽器の演奏家となるためではないのです。それによって、生活を明るく、潤いのあるものにするわけですから、我慢をしながらつらい練習するのは、もっと大きくなった高校生以上でするようなことのような気がします。嬉しそうに鈴や太鼓をたたく子ども達の姿を見ながらそう思います。
次回は7月15日ごろ載せます。