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「しぐさからの情報」

2016.01.01

   あけましておめでとうございます。今年もこの園長日記を通して、日常の園の様子や子どもの育ちについて、保護者の皆様にお伝えして、家庭と協力しながら子ども達のより良い成長につなげていきたいと思っています。
  さて、冬になると色々な感染症が流行ります。年度末にも0歳児の子どもが病気になり他の子どもに感染しない様に事務所で見ていました。すると、とてもつらかったのでしょうか、言葉では表せない様な声で私にうったえかけてきました。「何をしてあげたら良いのだろう?」 一生懸命何かを伝えようとしているのはわかるのですが、なかなか思いを理解してあげる事が出来ませんでした。色々と試してはみましたがその子の意図をくんであげることは出来ませんでした。ただ、最後に「すごくつらいんだね」っと辛さを共感してあげた時、なんだか落ち着いた様な表情を浮かべました。きっとこの辛い気持ちを分かってもらいたかったのでしょう。
   赤ちゃんは顔の表情や目、そして、しぐさからも情報を伝えようとします。しかし、多くは大人が理解できないことが多いような気がします。特に、言葉では伝えることができない、心の内面はなかなか理解してあげる事は難しいです。この事がお互いに伝わることが信頼関係なのかと思います。多くの子どもとの信頼関係を深め、1つ1つの「しぐさ」を大切にしていきたいです。

(おたよりの続き)
  少し前に、テレビで昔の番組を放送していましたが、そのなかに「ジェスチャー」という番組がありました。この番組は、1953年から1968年までNHKテレビで放送された超人気番組です。この番組は、テレビ放送が始まって少したって始まった番組ですが、それまで中心だったラジオ番組と大きく違うテレビの特性を生かした物です。それは、声だけでなく、姿が映るようになったことを利用して、人が示す姿から何を伝えたいかを当てるゲームです。ジェスチャーゲームは、今でもレクリエーションなどで行われているゲームですが、そのジェスチャーという言葉は、和製英語です。このような遊びは、英語ではcharadesといいます。しかし、ジェスチャー(gesture)という英語もありますが、それは、本気でやる気がないのにかっこうだけして見せる「思わせぶりな言動」という意味で使われます。
   このゲームではありませんが、顔の表情や目からの情報だけでなく、ヒトは、「しぐさ」からも情報を伝えることをします。特に、その情報は、言葉では伝えることができない、心の内面を伝えることができるのです。この伝達方法も、私は、子どもの方が大人より繊細な気がします。ですから、大人は、とかくその言いたいことを見逃してしまうことが多いような気がしています。子どもの権利条約12条には「 締約国は、自己の意見を形成する能力のある児童がその児童に影響を及ぼすすべての事項について自由に自己の意見を表明する権利を確保する。」とあります。子どもの意思の表明の多くは、態度で表すことが多いのです。
   このように身体の「しぐさ」による表現は、内面を伝えるのには有効な方法ですが、それは、脳の働きから見ると、どのようなことなのでしょうか?

1月15日ごろ脳の働きから見た「しぐさ」の意味について載せます

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