おもちゃ

「良いおもちゃとは・・・?」

2016.09.30

 今回はりす組のお部屋をのぞいていました。今までは一人遊びをしている子が多かったのですが、今日はお友達と一緒に遊ぶ姿が多く見られます。また、手先を使った遊びも上手になってきたので、夏ぐらいから新たなおもちゃも増やしたせいでしょうか、とても集中して遊んでいました。
 その中で、先生と一緒に女の子2人が一生懸命積み木を使って、大きな塔を作っていました。慎重に積まないと崩れてしまうのが分かっているようで、2人ともとても丁寧に積んでいました。だいぶ高くなってきて、皆が興奮気味に積んでいたその時です、何と先生がその塔を壊してしまいました。私は2人がどういう反応するのかを見ていました。泣いてしまうのか?それとも怒ってしまうのかと・・・?しかし、2人は何事もなかったように「壊れちゃったね!」っと一言だけ言ってまた積み木を積み始めました。
 私はこの様子を見ながら考えました。なぜ、2人は泣くことも怒ることもなく大丈夫だったのかを?それで分かったことは、きっとこの子達は0歳児の時から積み木で遊んでいる中で、何度も何度も積み木が崩れ、その度に「壊れちゃったね」と言いながら、また新たに積んで楽しんでいたのかなと思いました。また、積み木をする中で、高く積んだり、船や飛行機を作るだけでなく、思いっきり壊すというのも、楽しみの1つだと思います。そう言えば、砂場で作った作品や粘土で作った物を壊す時も、なんだかワクワクしたのを思い出します。
 園での遊びにはおおくの成功体験が出来ますが、同時に多くの失敗体験も出来ます。この両方の体験を遊びを通してたくさん経験しながら、どんなことにも挑戦できる子ども達になってもらいたいと思います。

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(おたよりの続き)
 おもちゃを園で購入する時に迷うことがあります。その時に、保育雑誌とか、専門書に、子どもにとってこんな効果があるとか、それぞれの年齢にあったこんなおもちゃが良いと書かれてあるのを思い出して、それを買い求めることがありました。しかし、最近は、職員からの要望を優先しています。なぜかというと、子どもにとって良いおもちゃと思って買い求めたおもちゃでも、ほとんど興味を示さず、そのおもちゃでは遊ばないことがあるからです。小さい子には、言い聞かせたり、やらせたりすることは通じません。それこそ、発達の原理原則である「自ら環境に働きかける」ことが重要なのです。「良いおもちゃ」とは、まず「子ども自ら働きかけるような物」であることが条件なのです。
 次に、何のためにそのおもちゃを子どもが選ぶのかといえば、そのおもちゃを通して子どもが自分の気持ち、欲求を適切に満たしてくれるものを選びまず。それは、手触りであったり、素材であったり、ある形であったりします。少し大きくなると、高く積みたい、家を作りたい、船を作りたいというように、そのおもちゃの持っている機能であったりします。それは、もちろん1つのおもちゃがすべて兼ね備えている必要があるということではありません。しかし、子どもの気持ちをそのおもちゃで遊ぶことによって満たすとしたら、様々な思いを受け止めることのできるおもちゃが、良いおもちゃかもしれません。
 ご家庭でも、子どもにおもちゃを与える時、とても迷う事があると思います。今、我が子に合っている物を見極めるには、日頃の姿から見つけるしかなさそうですね。とても難しいです。(―_―)!!

 何歳から積み木が必要かについて10月15日頃載せます

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