ある日、僕は幼児組のブロックでマリオを作りました。
うきうき組の子どもたちが「僕も」「僕もやる」と興奮していました。その中でAくんが言いました。「自分で作るんだよ!」「できないよ」と会話をしています。
するとAくんが「こうすればいいじゃない」と作ったマリオと同じ量のブロックを持って来て、マリオに重ねて作り始めました。その発想に驚く子どもたち。正直僕も驚きました。
マリオが出来上がるとAくんは子どもたちの中でブロック名人になりました。
できあがったブロックをどきどき組やのびのび組が触ろうとしますがみんなは壊れないように「そっと触って」と大事に使っていることを伝えていました。
マリオでの遊び方は「ぴょーん」と飛ばしたりマリオ特有の音楽を奏でたり、新しくルイージを作ったりマリオについて知っていることを話す子もいました。
このエピソードでは子どもたちの会話に色んな想いが見て取れます。
始めはみんな「僕も」「僕もやる」とやりたい気持ちを主張しています。その中で「僕にできるかな」と不安になったり「自分で作るんだよ」と人に頼らずに自分でやろうとする意欲が湧いている子もいます。
主張がそれぞれぶつかり合って言葉で説明することで相手の言うことを受け入れたりします。
そして子ども同士で相談しながら遊びが発展していきます。ここではマリオの作り方とその後のマリオでの遊び方やルイージがそうです。
このように子どもたちは日々色んな主張を友だちと伝え合い、相談し合いながら過ごしています。集団だからこそできる子どもたちの関り合いです。
これからも色んな関わりが生まれて、もっともっと楽しんでいければと思います。
幼児組 岡本万太郎