梅雨が終わり、夏本番を迎えた今日この頃。
今年度のほほえみ保育園での生活も早4ヶ月目を迎え、幼児組の子どもたちはプールや水遊びを毎日楽しみに登園しています。
「晴れてほしいな〜」とてるてる坊主を作る子どもたちも♪
おしゃべりも上手になり、お友だちとの関わりがどんどん多くなっていく3、4、5歳。
ほほえみ保育園の幼児組ではそんな3学年が一緒に生活をしています。
新設園なので去年は年長さんがおらず、今年度からほほえみ保育園初めての年長組ができました。
そんなほほえみ保育園で一番のお兄さんお姉さんは、先月お泊り保育に行ってきました!
お泊まり保育とは、親元から離れて一晩、お友だちや先生と過ごします。“子どもだけで泊まるのは初めて”という家庭は多く、子どもも大人もドキドキワクワクの行事です。
お泊り保育の中では、アスレチックに行って思い切り遊んだり、おいしいお弁当を食べたり、友だちと一緒にお風呂に入ったりと楽しいこと盛りだくさん♪
そして…最後には大きな大きなイベントが‼︎
4グループに別れた子どもたちは神様から届いた指令により、各グループで協力して4種類のゲームをクリアしなければなりません。
子どもたちはお互いの話を聞き、意見を尊重して助け合いながら全てのゲームをクリアしました!
しかし、、、
各グループが褒美としてもらってきた4つの文字。
その文字はどう並べ替えても言葉にはならず意味のわからないものでした。
その時、
「全部のグループのを合わせてみよう!」
その一言で子どもたちは一斉に各グループの文字を繋げ合わせ、お宝の場所を知ることができました!
「おたからはれすとらんのほうにある」
レストランに行くと箱が一つ。
中には神様からの祝福の手紙と、一人一人の名前が書かれたキャンドル。
それぞれが自分のたてた目標を思い浮かべながら名前のかかれたキャンドルを大切に握りしめて、火が消えてしまわないようにそっと隣の友だちに火をつなげていきました。
子どもたちは自分の火、友だちの火、先生の火を「あったかいね」「きれいだね」とじっくり眺めていました。中には「先生のは揺れていないのに僕のはゆらゆらしてるね。ドキドキしてるからかな」と言う子もいました。
神様にみんなの頑張り、気持ちが届くように一斉に吹き消し、煙が空までのぼっていくのを見届けました。
お泊り保育から数日後…
年中児のどきどき組さんが喧嘩をしていました。Aちゃんは泣き出し、Bちゃんは口を聞きません。
Aちゃんの泣き声を聞くとすぐに年長児の、うきうき組の男の子が2人駆けつけて行きました。
うきうきさん「どーしたの?」
Aちゃん「Bちゃんがたたいたの」
Bちゃん「Aちゃんがとったんだよ!」
うきうきさん「これBちゃんが使ってたの?それは取っちゃダメだよ貸してって言わなきゃ。
でもBちゃんも叩いちゃダメ。お口で言わなきゃ。だって痛いでしょ。」
Aちゃん、Bちゃん「…うん。」
うきうきさん「2人でごめんね、いーよできる?」
Aちゃん、Bちゃん「ごめんね」「いーよ」
そして私のところにAちゃんがきて自慢げにニコニコしながらこう言いました。
「先生、遅いよ!もう仲直りしちゃったよ〜!ごめんねもしたもんね」
私たち大人がすぐに駆けつけて“良いこと”“悪いこと”を教えて仲直りできるよう促すのは簡単です。
しかしそれでは“自分で考える力”“自分の思いを伝える力”“相手の意見を受け入れる力”は育ちません。子ども同士でやり取りをすることで自分のこと、友だちのことをさらに知ったり、コミュニケーション・信頼関係に繋がっていきます。
今回Aちゃん、Bちゃん、そして年長児のうきうきさんは「子どもだけで解決できた」ということが自信になったようでその喜びを表現していました。
この自信が「また困っている子がいたら助けてあげよう」「今度は年長さんのように私たちが手伝ってあげよう」という気持ちに繋がっていくのです。
私たち大人はただの善悪を伝えるだけでなく、子どもたちと一緒に考え子ども同士のやり取り、子どもの社会を大切にしていきたいと思っています。
お泊り保育で子どもたちが何を感じたのかはわかりませんが、保護者と離れてお友だちと過ごしたお泊り保育のあとは、なんだか少し大きくなって自信を持って帰ってきたように見えました。
子どもたちの発想、発見、成長には毎日驚かされます。
そんな“無限の可能性”をもった子どもたちの成長を見守り、子どもたちの発見、気づき、笑顔を大切にしていきたいと思う「木月ほほえみ保育園」です。
うきうき組担任 野﨑喜歩