1月に1階のすくすく組の部屋から、2階のるんるん組の部屋に移行した子どもたち。
最初は慣れない部屋での生活に戸惑っていましたが、着替えや手洗い、トイレに行くなどを自分から進んで行く姿が見られるようになりました。
また、今までは個々の遊びが多かったるんるん組ですが、お友だちとの関わりを持って遊ぶことが増えてきました。
おままごとでは「いらっしゃいませー」「ごはんどうぞー」などお友だち同士でお話をして(話している内容はかみ合っていないことがほとんどですが…)ごっこ遊びを楽しむ姿が見られるようになってきました。
ある日、おままごとで遊んでいたAちゃんが指をさしながら泣いていました。指をさした先にはBくんがいて、Aちゃんが使っていた赤ちゃんの人形を持っていました。Aちゃんは返してほしいと言わんばかりに泣いています。一方、Bくんは取ったことをあまり気にしていない様子です。
私はAちゃんとBくんの仲介に入ろうと立ち上がり、二人がいるところに近づこうとしましたが、私より先に二人の女の子がAちゃんのもとへ走っていきました。
「どうしたの?」「だいじょうぶ?」と頭をいいこいいこしながら話しかけています。
二人の女の子もBくんがおもちゃを取ったことはわかっていたようで、「Bくんこっちおいでー」「なんでとっちゃったの?」とBくんの気持ちも聞いてあげています。
大人のようにスムーズには交渉できませんが「(人形の)あかちゃんはね、Aちゃんがいいっていってるよ」などオリジナルのストーリーを交えながら、Bくんにおもちゃを返してもらおうと考えながらお話している様子が見られました。
しかし子ども同士での話し合いはなかなかうまくいかず…
しばらくして、二人の女の子が助けを求めるように私の顔を見つめていたので、助けに入り「貸してって聞いてみたら?」とBくんに言うと、素直に「かして?」と言うことができ、Aちゃんも人形を貸してあげることができました。
お友だちと関わる時間が増える分、トラブルは付きもの。
会話での意思疎通はまだ難しく、言葉よりも行動が先に出る子どもたちなので、無言でお友達が使っているおもちゃを取ったりなど手が出てしまったり…
そんなとき私たちは「おもちゃを急に取られたら悲しくなっちゃうよ」「おもちゃほしい時は貸してって聞いてみたら?」など丁寧に話をして、お友だちとの関わり方を教えています。
るんるん組になってから、少しずつ先生の仲介がなくても子ども同士でおもちゃの貸し借りができるようになったりなど、関わり方を身に着けています。
今回のエピソードで、私の代わりに泣いているお友だちのところへ行き、慰めてくれた女の子二人組。子どもたちだけで解決しようとする姿に一瞬、幼児組の子どもたちの姿が思い出されました。
るんるん組(2歳児クラス) 山田 晶子