木月ほほえみ保育園のブログ「そこはっ!ほほえみっ子」

「友だち」を意識する姿

2020.08.10

1歳児クラスのすくすく組さんは、4月に進級してから少しずつ「友だち」との関わりが増えてきました。

その中でもAちゃんとBくんは食事のグループが同じということもあり、よく一緒に遊んでいる姿を見かけます。

 

ある時、Aちゃんのおもちゃを取ってしまったBくん。それに対してAちゃんは怒った末、大泣きしてしまいました。それを見たBくんは焦ったのか、取ってしまったおもちゃを返すだけでなく、近くにあった他のおもちゃも「使う?」と言わんばかりにAちゃんの顔を下から覗き込みながら渡していました。(Aちゃんは怒っていて受け取りませんでしたが…。)

Bくんはまだ「ごめんね」と口にすることはできませんが、Aちゃんにおもちゃを返したり、他のおもちゃを渡してあげたのが、Bくんなりの「ごめんね」の姿勢だったのでしょう。

 

他にも食事では、このような2人のエピソードがありました。

すくすく組では手洗いを終えた子は、ウォールポケットから自分のエプロンを取り、自分の椅子に座ります。

AちゃんとBくんはいつも同じテーブルで食事をしています。2人は食事前の手洗いをし、先にBくんが洗い終わりました。

すると、Bくんは自分の椅子に座る前にAちゃんのエプロンを取ってあげたり椅子を引いてあげたのです。それに対し、Aちゃんも嬉しそうな表情です。

食事は基本的には食べ終わった子から自分でエプロンを片付け、そのままお部屋に戻ります。

先にAちゃんの方が食べ終わりました。「ごちそうさま」をしたあと、いつも通りエプロンを片付けるよう保育士が促すと、椅子から立とうとしないAちゃん。

「どうしたの?」と聞くと、「Bくんと行く!」と答えました。

まだ食べ終わっていないBくんと一緒にエプロンを片付け、お部屋に戻りたかったようです。Bくんが食べ終わるまで待っていたAちゃんは、一緒にお部屋まで戻ることが出来て満足そうでした。

もしかしたらAちゃんはBくんの手洗い後の優しい行動により、一緒にお部屋に戻りたいと思ったのかもしれません。

 

 

このようにお互いの優しい姿に触れることにより、子ども同士で少しずつ信頼関係が形成していってるように感じます。

また、Bくんのように上手く言葉で伝えることができなくても、子どもなりに自分の気持ちを伝えようとします。友だちを意識することにより、これからきっと友だち同士のトラブルも増えてくると思いますが、それは子どもにとって大切な経験です。

数々のトラブルを経験することにより、折り合いを付けながら様々な感情を体験し、子どもは成長していきます。

 

こうした対人関係を学ぶ機会を確保し、子どもの心を育んでいけるよう、私たち保育士も遊びを工夫して展開していったり、ちょっとした友だち同士のやりとり、エピソードをこれからもたくさん発見していきたいと思います。

 

 

 

すくすく組担任(1歳児クラス)梁田莉里歌

top