今日のブログは、ある日の給食の何気ない場面で私が感じたことです。
葉物などのお野菜が苦手で、サラダや和物などをあまり食べないすくすく組のAくん。
私がお部屋に様子を見に行った時も、副菜を残して先生の方をじーっと見つめて、「食べたくない」とアピールしているような視線を送っている場面を何度か見たことがあります。
その日の副菜は『白菜のおかか和え』でした。白菜ときゅうりをおかか醤油で和えたメニューです。その日一緒に食べていたAくんと同じクラスのBちゃんは、先生に副菜を減らしてもらって、少しだけ食べることに挑戦していました。
そして、2人とも完食し、先生にも「すごいね!食べられたね!」と誉めてもらえて、とっても嬉しそうにしていました。
デザートも食べて、ごちそうさまかなと思っていると、Bちゃんが「お野菜おかわり!」と言いました。するとそれにつられてAくんも「ぼくもいる!」と言い始めました。Aくんがお野菜を苦手なことを知っている私も担任の先生に
「この副菜は気に入ったんですかね?」と聞くと
「Bちゃんは味が好きだったんだと思うけど、AくんはBちゃんにつられてかもしれませんね」と言っていました。
写真は、A君とBちゃんがおかわりを待っている写真です。
顔は映っていませんが、一緒におかわりできたことが嬉しかったようで、きれいに完食していました。
誰かと一緒にご飯を食べる「共食」という言葉があります。
給食はたくさんのお友だちや先生と共食ができる場です。共食の中で、周りの人とコミュニケーションをとりながら食べ、食事の時間を楽しく感じたり、それにより、ごはんがより美味しく感じたりする効果があると思います。
またそれだけではなく、お友だちや先生が食べているところを見ると、苦手な食材も「食べてみようかな」という気持ちになったり、お友だちがお箸に挑戦していると「私も使ってみようかな」と思ったりとさまざまな影響を受ける場面が沢山あります。子供たちにとって、お友だちや先生から受ける刺激は、やる気や挑戦する気持ちに繋がります。
このように「共食」は、コミュニケーションをとったり、マナーを身につけたりといいことがたくさんあります。
給食というたくさんの人と共食ができる場を、子供たちにとって楽しく、たくさんの刺激を受ける場にできるように、給食を作っていきたいです。
栄養士 高岡咲