1月下旬に全員るんるん組のお部屋に移行したすくすく組の子どもたちは、今までにも増して自分でやりたい!という気持ちが強く、着替えや片付けなども率先してできるようになってきました。
そのような姿が見られる反面、まだうまくできないことも多く、できないけど自分でやりたいと葛藤しているようにも感じます。先生が「手伝う?」と声をかけても「自分でやるの!」と返事が返ってくるので、ゆっくり時間をかけてできるように見守っていますが、子どもたちは少しもどかしさも感じているようです。
どうしてあげるのが子どもたちにとっていい方法なのか考えていたとき、ある光景を目にしました。
あるお昼寝明けの着替えの時間のこと。Aちゃんはボタンのパジャマを着ていました。
まだ自分でボタンを外せないAちゃんですが、自分でやりたいという気持ちもあり、先生には助けを求めませんでした。ですが、やはりうまくできず…どうするかな?と見守っていると、近くにいた仲良しのBくんがボタンを外そうと手伝ってくれました。
Bくんもまだうまくボタンを外すことができないので時間はかかっていましたが、ひとつボタンを外すことが出来ました。
すると、「みて!」「できた!」と嬉しそうに教えてくれる2人。先生が手伝うより友達同士のほうが、自分で考えて行動するため達成感を味わうことが出来るのかもしれないと思いました。
別の日、ブロックを高く積み上げて遊んでいる子どもたちがいました。どんどん高く積み上がり、あっという間に子どもたちの背を越す高さになりました。
届かなくなるとCくんはマルチパーツを持ってきて踏み台を作りました。どんどん高くなるブロック。Dちゃんは踏み台を使っても届かなくなると「せんせい、とどかないよ」と泣きそうな顔で助けを求めました。
その隣でまだ余裕そうにブロックを積んでいるEくんがいたので、「Eくんにお願いしてみたら?」と言ってみると、DちゃんはEくんにブロックを渡し、その隣で「がんばれ!」と応援を始めました。ひとつブロックが積まれると「やったー!」と2人が喜び合っていました。
自分でやりたい気持ちと自分でできることが合わず、もどかしさや葛藤を感じている子どもたち。保育士がすぐに手を貸してあげるのではなく、自分でできるように見守りつつ、嫌な気持ちにならずに達成感を味わうために子ども同士の関わりを増やしていくことも大事だと感じました。
少しずつ「〇〇ちゃん遊ぼう」など友達同士の関わりが増えてきているので、その中で『いまこの子は困っているのかもしれない』『助けてあげよう』など思いやりの気持ちも芽生え、友達と助け合いながらできることを増やしていけたらいいなと思います。
梅原 侑里