昨年度の秋に、栄養士で給食に関する新しい企画会議がありました。
なににしようか…。
いろいろ悩んでいた時に、ふとある出来事を思い出しました。
その当時、アレルギーを持っていたAくん。給食はアレルギー食材を使用していない除去食を食べていました。
Aくんはよく給食の時間に「みんなと同じものが食べたい…」とつぶやいていました。そこで、アレルギーをもつ子どもでもみんなと同じものを食べられる日があったらなと考えました。
そして3月。今のクラスもあと少し。
今のクラスで、みんなで楽しく給食を食べられたらなと思い、昼食にみんなで食べられる「米粉のカレー」を出しました。
いつものカレーは、小麦粉とスキムミルクを使用していますが、今回は小麦と乳不使用で、代わりに米粉と豆乳を使用しました。
アレルギーのある子どもは、いつもみんなと違うテーブルで食べていますが、その日は同じテーブルで食べました。
いつもと違う風景に、最初は戸惑っている様子もありましたが、大人数で食べられて嬉しそうにしていました。
幼児組では、「アレルギーってなんだろう?」というお話もしました。
アレルギーとはなにか、食べると体がどうなってしまうのかなど、みんな真剣に聞いていました。
給食の時間には「カレーおいしい!」「いつものカレーとの違いはあんまりわかんないな」などいろいろな反応がありましたが、美味しくたくさん食べてくれました。
アレルギーというのは、自分自身で理解することも必要ですが、周りの人の理解もとても大切です。今回の企画を通して、少しずつですが子どもたちにアレルギーへの理解を持ってもらえたのかなと思います。
そしてクラスのみんなで嬉しそうに給食を食べている姿を見ると、企画をして本当に良かったなと思いました。まだまだ改善点はたくさんありますが、2回目もできたらなと思っています。
これからもみんなで楽しく食べられる給食づくりを目指していきたいです。
栄養士 高岡咲