公園のどんぐりが緑色から茶色に色を変え、子どもたちが落ちた身を宝物のように集める姿が見られています。その宝物、冷凍庫に入れるかお鍋で煮るかをしないと、中から少しホラーな現象が起きるので注意が必要ですね・・・。
幼児組では3、4、5歳の異年齢で生活をしています。異年齢保育をしていると、自由遊びの中で同じ年齢の友だちとだけ遊ぶのではなく、発達の異なる子どもたちが一緒に遊ぶことで影響を受け合い、遊びの幅を広げている様子が見られます。
それはおままごと、積み木・ブロック、絵本、塗り絵、ホール(体を動かす遊び)など、どこの場所でも見られています。
先日、おままごとでドレスを着ようとしている3歳児の子がいました。ドレスに身を通しても遊び始めず、どうしたんだろう?と見ていると、どうやら背中のファスナーが出来ないで困っている様子です。どうするのかな?とこっそり覗いていたら中々言い出せずに少し肩を落とした様子でした。やってあげたい気持ちを抑えて、様子を見守っていると少し離れた場所から5歳児の女の子が「どうしたの?」と声をかけてあげていました。すると困っていた子が嬉しそうに声をかけてくれた子の近くに行き「(ファスナー)出来ないの・・・」と言うと、「じゃあやってあげるよ!」と手伝ってあげていました。
歳下の子が困っている時に気付き、優しく関わり手伝う姿は異年齢ならではの姿ですね。
この話にはまだ続きがあり、それからしばらく経ったあと、おままごとの場所で今度は違う子がドレスを着ていました。遊んでいる様子を見ているとドレスに身を通しても遊び始めず・・・まるであの時と全く同じ場面に遭遇しました。
またまた様子を見守ろうとすると、一緒に遊んでいた、前回ドレスを着られずに困っていた子がすぐに「どうしたの?」と声をかけてやってあげようとする姿がありました。残念ながらファスナーを上手く締めることは出来ませんでしたが、自分が歳上の子にしてもらった嬉しいことをすぐに吸収し実践する、このような姿が異年齢のいいところだなと改めて感じました。
今回の件のように困った時に友だちに助けてもらう経験をしたことで、一緒に遊んでいた友だちが自分と同じように困っている様子に気付き、助けてあげる姿が見られるようになりました。このような経験をした子は、同じクラスの友だちや、今後始まる移行で小さいクラスの子が幼児組に来た時にもきっと困っていたら助けようとする姿が見られると思います。
このように友だちと過ごす中で助け助けられ、友だちに必要とされることで自己肯定感を感じ、高められていきます。自信を待って過ごすことで主体的に生活することが出来るようになるので、何かあった時には大人がすぐに解決するのではなく、近くの子に働きかけたり、必要なところは手を出すなど、子どもの様子を近くで見守り保育をしていきたいと思います。
鈴木