1月24日、園では子どもたちの”移行”が行われました。
移行をすると子どもたちは、次のクラスの部屋で過ごし新年度に向けての準備をします。幼児組でも移行が行われ、新クラスに向けて1月の食育指導は「アレルギーについて」の話をしました。
来年度の幼児組にはアレルギーをもつ園児がいて、一緒に給食を食べるということもあり、アレルギーについて理解をしてもらおうということで行いました。
食育指導は2~5歳児が一緒に話を聞くのでどの年齢にもわかりやすく伝えることが大切です。
私は以前、同じようにアレルギーの話を幼児組にしたことがあったのですが、話の内容や用意した媒体が子どもたちには難しく、伝わりきらなかったことがありました。
その反省を活かして、今回は紙芝居を用いてアレルギーについての説明を行いました。紙芝居でイラストや物語を通して説明することで、子どもたちにも伝わりやすくなります。また、ただ話すよりも集中して聞いてくれていました。
アレルギー児用の給食で使用している食材を子どもたちに見せたりもしました。
小麦粉の代わりには米粉、牛乳の代わりには豆乳、パスタなどの麺類の代わりにはビーフンなどを実際に見せることで、違う給食を食べているということをイメージしやすいようにしました。
またアレルギー児用の給食は、間違えて提供してしまわないように食器やトレーも変えているので、その食器も見てもらい違いを知ってもらいました。
他にもアレルギーをもつ園児が、部屋のどこで食べるのか、テーブルにはテーブルクロスを敷き、椅子にはテープを貼って区別をしているなど実際に見てもらいました。部屋で食べる環境も事前に見せて説明することでイメージをしてもらうためです。
そして最も大切な、食事の時間の過ごし方についての約束事を伝えました。
子どもたちの中で定着していけるように繰り返し伝え続けていこうと思います。
アレルギーは対応をひとつでも間違うと命に関わります。
保育者がひとつひとつの工程を丁寧に行っていくのはもちろんですが、子どもたちに理解してもらう、みんなで気をつけていくことを促すのも私たちの役割です。
今回の話の中で子どもたちに1番伝えたかったことは、アレルギーのことをみんなで理解することで、お互いが楽しく食事ができるということです。
アレルギー児のことをなにも分からないでいると、どうして別のテーブルで食べているんだろう?どうして違う食器で、違う給食を食べているんだろう?と疑問に思いながら過ごすことになります。
その疑問を少しでも解決することで、お互いを受け入れられるようになっていくと思います。
また、子どもたちの中にはアレルギーのある子をかわいそうだなと感じる子もいると思います。
アレルギーのある子たちは、違う給食でさみしい思いをすることもあると思います。でもそれがその子の命を守るためだと伝えることも大切です。
そして私たちは少しでもみんなの給食と似ている物を作り、さみしい思いをさせないような工夫を続けていきたいと思います。
お互いを理解すること、大切な命をみんなで守っていけるような食事環境をこれからも作っていきたいです。
髙岡