年が明けてからも元気いっぱいなよちよち組の子どもたち。
おもちゃを舐めていた4月と比べるとブロックを積み上げることや、同じ色を揃えるなど遊び方も成長し、お部屋のおもちゃのバリエーションが増えましたが、変わらずよちよちさんのお気に入りは、絵本!
絵本を見ることが大好きで先生の「おはなし、おはなし…♪」の絵本が始まる前の手遊びをすると大集合してくれます♪
今回はそんな読書家の多いよちよちさんのエピソードを紹介します。
ある日、Aくんが壁を背にして後ろに絵本を数冊隠していました。
独り占めしてるな〜ほかにも読みたい子がいるのになと思い、私は「Aくん絵本1冊にしたら?」と声をかけてみると、言葉を理解したのかわかりませんがムスッとした表情で何かを訴えていたAくん。
先生に絵本を取られる!と焦ったのでしょうか?
でも、今までは絵本を片手に持ちながら他のおもちゃで遊んだり、お友達が持っている絵本を引っ張って自分のものにしようとするAくんの姿しか見たことがなく、今回背中に隠し続けているのは何か意味があるのかな?と思いしばらく観察してみることにしました。
しばらくするとAくんは口元に人差し指を当てました。シーッというポーズをした後、ヒラヒラと振った両手を膝の上に置き、背中からストックした絵本を一冊取り出し、絵本を開いて見始めました。
そんな姿を見た瞬間わたしは嬉しくなりました。なぜなら、先生の真似っこをしてくれていたからです‼︎
先生の「おはなし、おはなし…♪」の手遊びの後半「しーっ、しーっ、しーっ、しーっ、しーずーかーにーききましょうっ」の部分をやっていたAくん。
Aくん自身がやろうとするとその部分しかリピートしませんでしたが、先生が歌ってあげると最初から最後まで手遊びは完璧でした。いつのまに覚えたのでしょう…
脳へ情報を送る時に8割占めるのが「見る力」と言われています。私たち大人も文字や映像、相手の表情などなど様々な情報を目から得ています。
そんな見る力が乳児期の頃からとても大切なもので、目から受ける刺激を脳が情報として認識するための発達は生まれた時から始まっています。
3カ月頃にははっきりした色や物の形、動くものを目で追う「追視」が始まり、6カ月頃には目に入ったもの、追視したものに手を伸ばそうとする動作から奥行きや立体感を理解できるようになると言われています。
そして1歳半頃の時期は視力に関する情報を脳が吸収するピークだと言われていて「見る力」が大きく育つ時期になります。
4月で入園して初めての環境に慣れたあと、先生の顔を覚えたりおもちゃを手に取ったりなどをしながら、見る力の発達をそれぞれのペースで掴んできた子どもたち。
秋ごろから少しずつ、私たちが手遊びを披露すると一緒にする姿が見られるようになったり、周りのお友だちが遊んでいる物を見て同じものを遊ぼうとする姿など、観察力がどんどん身についていきました。
そして、今回の絵本読み前の手遊びの真似っこ。私たちが気付かないうちに身についていることがあることに驚いたのと同時に嬉しくなりました。
見られていることを意識しながら今後も子どもたちと関わっていきたいと思います。
山田