2歳児クラスはパワフルな子どもたちが集まっていて、毎日お友だちと仲良く、時には喧嘩をしながらも同じ空間で過ごし一緒に遊ぶことを楽しんでいます。
今回はそんな子どもたちと違うクラスの子どもたちが関わる、心温まるエピソードをお伝えしたいと思います。
るんるん組が園庭で遊んでいる時、よちよち組のお友だちがテラスに出て遊んでいました。よちよち組は一足先にご飯の時間になりお部屋に戻りましたが、1人の子はテラスでぐっすりと寝ています…。
気持ちよく寝ていたので、ご飯の時間ギリギリまでテラスで寝かしてあげることにしました。
するとAちゃんが靴を脱いでテラスに上がり、寝ている子の顔を覗きました。
私が「寝てるね」と声をかけると、Aちゃんも「ねてるね」と繰り返しました。そのあと、「ねんね〜、おやすみ」と声をかけながら頭や背中を優しく撫でました。
そんなAちゃんの姿を見たるんるん組の子どもたちが『私もやりたい!』という気持ちになったようで、みんなで優しく撫でてくれました。
寝ていたよちよちさんが起きる時間になりお部屋に戻ると、撫でてくれていた子たちは一度靴を履いて遊び始めました。
しばらくするとテラスに今度は泣いているすくすく組の一時保育のお友だちがきました。
一時保育の子どもたちは保育園に来る回数が少ないのもあって、不安いっぱいの園生活に慣れるまでには時間がかかります。テラスに来たお友だちもその1人です。
泣いている子の声が聞こえると、さっき撫でていたAちゃんが再び靴を脱いでテラスに行きました。
寝ているお友達にはなでなでをしてくれました。それはAちゃん自身もお昼寝の時間に保護者の方や保育士に背中を優しくトントンしてもらった経験があるからです。
泣いている子にはどうしたかというと…
カエルの歌を歌ってくれました。
Aちゃんが歌い出すとるんるん組のお友達もどんどんやってきてみんなで大合唱!そんな大勢のお友達が歌っているのを見て、泣いていた子も泣き止みました。
Aちゃんは泣いている子がどうしたら泣かないでいてくれるかを考え、歌ってあげて楽しい気持ちにしてあげよう!と思ったようです。
自分の経験からなのか、たまたまその日朝からカエルの歌の大合唱がクラスで流行っていたからなのか…。どちらにせよ、泣いている子を助けてあげたいという気持ちから出た、カエルの歌の大合唱。自分から進んで行動した心優しいAちゃんです。
保育園で生活しているときはたくさんの異年齢の関わりが見られます。
登降園の時間にも、もしかしたら異年齢の関わりを保護者の方も見ることができるかもしれません。るんるん組クラスのみんなが心優しい気持ちを持っていけるように、保育を通して伝えていきたいと思います。
山田