子どもたちがずり這いやハイハイ、つかまり立ち、伝い歩きなど、たくさん身体を動かしていて、とても嬉しく思います。
入園当初、子どもたちは、お家の方と離れることが寂しくて泣いていて、保育士のおんぶや抱っこに落ち着いたりする様子でした。Aちゃんも、バギーに座って園庭や園周辺をぐるぐる回って散歩することで落ち着いたり、保育士に抱っこされて泣き止んだりしていました。
その中で、子どもたちに歌いかけやスキンシップを行ったり、喃語に応えたりして、徐々に子どもたちとの愛着関係を築いていきました。すると、Aちゃんも園生活に安心してきたのか、だんだんと園でたくさん身体を動かすようになっていき、私はとても嬉しく思いました。
布団の上で仰向けになり、私が目を合わせてスカーフをひらひらとさせてあやすと、Aちゃんはにこにこして手足をバタバタと動かしていました。また、Aちゃんはよくうつ伏せになって、ひこうきのように手を広げて足をバタバタと動かしています。
このAちゃんの動きは、Aちゃんにとっての遊びであり、発達にとってとても大切な動きです。運動の中心である「腰」の動きを獲得していっていると感じ、手足をバタバタする動き、発達を保障する環境を整えていきたいと思いました。
子どもたちの遊ぶ環境を作るときには、今の子どもの姿からどんな環境が必要かを考え、発達に合った環境を作ります。
例えば、ソファや棚の上などの高いところに、子どもが足を上げて何度も登ろうとしていたら、子どもの遊びのスペースにマットや布団などを重ねて、子どもが登ったり降りたりできる場を用意し、足を大きく上げる動きを繰り返しできる環境にしていきます。
私たち保育士は、子どもの姿をよく見て、その子どもが今どんな動きを獲得しようとしているのかを把握し、その子どもが獲得しようとしている動きを何度も繰り返しできる環境を作ります。
その際、年上の子どものモデルを見たり、保育者のちょっとした援助で、子どもが何度か挑戦するとできるようになる、一つ上のレベルの少し挑戦的な環境を作ることが大切です。
今後も、子どもの力を発揮し、子どもたちが十分に身体を動かせるような環境を用意していきたいと思います。
陸野