朝晩の冷え込みが段々と増しています。風も冷たくなっている中、子ども達は寒さに負けず、元気よくお外で遊んでいます。私達も体調を崩さないようにしていきたいですね。
9月の食育指導では、アジの解体をしました。人間と同じように魚にも命があること、また生き物の命を頂いていることに感謝の気持ちを持ってもらいたいというねらいで行いました。
始めにプロジェクターを使って、アジが泳いでいる様子を見てもらいました。アジが大群で泳ぐ姿は大迫力で、みんな映像に興味津々です。初めてアジが大群で泳いでいる様子を見る子達は、「すごい!」「たくさんお魚がいる」と目をキラキラさせていました。
その後、解体する前にアジを触ってもらいました。
あまり一尾丸々の状態で見たことがない子は「きもちわるい」「さわるのこわい」と魚に怯えつつ、好奇心には勝てないのか人差し指でつんつんして触っていました。
いざ解体開始!まずはゼイゴという、「しっぽ」の付け根部分にある硬いうろこを削ぎ落とします。次に頭を落とすのですが、落とした途端、みんなの悲鳴が!「かわいそう」「いたそう」と次々に聞こえてきました。
解体後、アジを見せ、「こことここが食べられるんだよ。お魚1匹で何枚取れるかな?」と子ども達に尋ねると、「にまい!」という声がちらほら。
「正解は2枚!そうすると、幼児組さん全員が食べるには、何匹お魚が必要かな?」
これには流石に計算が難しく、悩んでいる様子。
「答えは18匹だね!これだけたくさんのお魚の命を頂いてるんだね。」
「命を頂いてることに感謝して、『いただきます』『ごちそうさまでした』ができると良いね。」
そんなお話をしました。
その日の給食で出たアジのごま塩焼きは、ほとんど残りませんでした。食育の効果が早速出ていて驚きました。
私達人間は、たくさんの命を頂いて生きています。
『いただきます』は、命を頂いていることに対して感謝の気持ちを表しています。当たり前のように『いただきます』『ごちそうさまでした』と言っていますが、何故言うのか忘れてしまいがちです。子ども達が『命を頂く』ことについて考えることは難しいかもしれませんが、少しずつ理解してくれたら嬉しいです。
幼児さんは給食を食べる前に、「みんなそろっていただきます」と言ってからご飯を食べています。給食を食べている様子を見に行く際、子ども達と一緒に「いただきます」と言いたいと思います。
ぜひお家で子ども達に「なんで『いただきます』って言うんだろうね?」と尋ねてみてください。
また、「おさかなはたべてみた?おいしい?」と、食育指導のテーマの食材について食べてみた感想を子ども達に尋ねています。食べられる子は「おいしい!」と言ってくれますが、苦手な子は「・・・」となっていました。
それでも、「ひとくちたべた」と教えてくれました。苦手な食べ物でも一口食べてくれると、私達はとても嬉しいです。
栄養士 福本