先日、幼児組で食器・食具の持ち方をテーマに食育を行いました。普段どのようにスプーンやフォーク、お箸を持っているかをみんなで振り返りました。
空中に手を突き出して「こうもってる!こう!」と教えてくれました。普段の持ち方を教えてもらった後、どのような持ち方をしたらよいのかイラストを用いて子どもたちと確認しました。「そのもちかたは、だめー」「こうもつよ」と私に教えてくれました。
私が「確認ね!スプーンやフォークは、鉛筆のように持つよ。お箸は、少し難しいね。親指と人差し指と中指で持って…」と言うと、子どもたちは元気よく「できるよ!こうだよね!」と答えてくれました。持ち方の確認が出来たら、クラスのお友達に前に出てもらい、持ち方を披露してもらいました。
できるよ!と自信満々だった子どもたちも前に出ると「あっているのかな?」と不安げな様子が見られました。お隣のお友達と「こうかな…」「こうだよ!」と教え合う姿や「せんせいー!みてー!できた!」と声をかけてくれる子もいました。
「できない…」とぼそっと声が聞こえました。のびのび組のAちゃんでした。私が声をかけるより先に「だいじょうぶ?いっしょにやろう?」とうきうき組のBくんが声をかけてくれました。どんな場面でも子どもたちの中で、困っている子やできていない子がいたら積極的に声をかけてあげよう、助けてあげようというお友達が多く素晴らしいなと感じました。また、同じ年齢の幼児さんでも食具を上手に持てる子と持てない子がおり、発達の速さの違いを感じました。
後日、食事見学に行くと「みてー!できるようになったー!」と声をかけてくれる子や「こう?」とできないながらも一生懸命にできるようになろうと挑戦している姿が見られました。
握ることしかできなかった子が、様々な遊びや生活の中で発達が促され、食具を持てるようになりました。
教科書の中で、手の発達には段階があると理解していたものの、この体験によって改めて実感しました。発達にはひとりひとりの速さがあります。ひとりひとりに合わせた声掛けを行っていきたいです。
栄養士 太田