約半数の子が誕生日を迎え2歳になったすくすく組の子どもたち。今年のすくすく組は、特におしゃべり上手なお友だちが多く日々くすっとしてしまうような会話から「そんなことまで話せるの!?」というような会話まで繰り広げられ、私たち職員も子どもたちとのおしゃべりを楽しんでいます。
保護者の方から送信される連絡帳の情報を元に、「昨日〇〇行ったの?」「〇〇楽しかった?」と聞くと、目を輝かせとっても嬉しそうに「いったよ!たのしかったよ!」と答えてくれます。そしてそれは対大人だけでなく、子どもたち同士でも楽しそうに話をしていました。
ある日の自由遊びの時間です。Aちゃん、Bちゃん、Cくんは大好きな電車で遊んでいました。木製の線路をつなげ、「しゅぽっぽ♪」と自由自在に電車を走らせて「〇〇えきでーす」と楽しそうな声が聞こえてきました。
欲しい電車を使われていると「かーしーてー」と自分で交渉しに行ったり、逆に「これどうぞー」と電車を持っていない子に貸してあげたり。大人が介入しなくても、自分たちで他児との関わりを形成していく姿が遊びの中でも見られます。
そして、ご飯前のお片付けの時間。「もうすぐご飯だよ、お片付けしようね」という職員の声に反応し、Cくんが「ないないする!」と立ち上がりました。Cくんはお片付けがとても上手で、電車を種類ごとに分けたり、自分が使っていなかった玩具も率先して片付けてくれます。
この日もC君を中心に片付けが始まりました。繋げた線路を分解し、線路を入れる緑の箱に片付けていきます。そして、全てを片付け終えて線路が入った箱を棚に戻そうとした時です。
「おもいよー」と箱を持ち上げたCくんが呟きました。木製の線路がたくさん入っているので持って歩くには少し重く、少し持ち上げてすぐにその場におろしてしまいました。手伝おうと私がCくんのところに行こうとした時、Aちゃんが「いっしょに!」とすぐにCくんに駆け寄り、Cくんの正面に立って箱を持ち上げました。
すると、それを見たBちゃんも駆け寄り「Bちゃんも!」と今度はAちゃんとCくんの間を持ち、3人で「エッサ、エッサ♪」と運び出したのです!
Cくんが重そうにしている様子を見てAちゃんがすぐに駆け寄り、その姿を見てBちゃんも手伝おうとするやさしさの連鎖に私は驚きました。
大人が「一緒にやってきたら?」と子どもたちに言うのは簡単ですが、今目の前で起きた「重い」と困っている友だちをみて適切なサポートをするという一連の流れに大人の介入は一切ありませんでした。それどころか、私が手を貸そうとしていたところに子どもたちが自分から気付き、行動を起こし、遂行するところまでをやってのけたのです。
気持ちを察する、大人が手を貸す、助言をするなどついつい先回りしてやってしまいそうな場面も、子どもたちは自分の力で乗り越えらえるのだと強く感じた瞬間でした。
気持ちを言葉で表すこと、その気持ちに寄り添い、力を貸すこと、それぞれの成長が繋がり見られたエピソードでした。
この、子どもたち一人ひとりが考え、行動に移した体験は、きっとそれぞれの更なる成長につながっていくものなのだと思います。
日々目まぐるしく成長していく子どもたちの一瞬一瞬を、保護者の方とも共有し、見守っていきたいと思います。
平塚