木月ほほえみ保育園のブログ「そこはっ!ほほえみっ子」

かかわりのなかで(給食編)

2024.07.12

幼児組で「三角食べ」をテーマに食育を行いました。三角食べとは、主食、主菜、副菜、汁物を順番に食べる食べ方です。三角食べをすることで、様々な食品を食べることができるため栄養バランスが整いやすくなります。主菜だけを食べてしまい、主食、副菜、汁物が残っているのにおなかがいっぱいになって食べられなくなることを防いでくれるため、栄養バランスが整いやすいと考えられます。

また、様々な食品を口の中で組み合わせて食べることは、味覚の形成を促し、何種類かの食材を組み合わせた複雑な味を楽しむことができます。様々な食品を口の中で組み合わせると、新しい味に気づくことができ、食事をより一層おいしく食べることができます。
食育では、「給食やおうちでのごはんを、好き嫌いなく食べているかな?」と聞くと「たべてるよ!」「ほうれんそうたべられる!」「のこしてないよ!」等、元気な答えが返ってきました。

そこで、「でも、最後にごはんだけ残っちゃったとか、おかずだけ残っちゃったとか、お味噌汁だけ先に飲んじゃったってことはないかな?」と聞くと、先程より元気がなくなって「してないよ」と答えが返ってきました。「みなさんにとっておきのお知らせです!給食をもっとおいしく食べる秘密の方法があるよ!」と言うと目をキラキラさせて「しりたい!」と答えてくれました。みんな集中して話を聞くことができ、三角食べについても給食の時間にやってみるねと言ってくれました。
給食の時間に様子を見に行きました。「みんなは、今日お話しした三角食べできてるかな?」と聞くと「できてるよ!」という子も「わすれて、おさかなぜんぶたべちゃった」という子もいました。どちらの子も三角食べのことを覚えてくれていてよかったです。

なんだか怒っている表情のAちゃんと暗い表情のBちゃんが目に入りました。「じゅんばんにたべないとだめだよ!さんかくたべだよ!」とAちゃん。既におかずだけを食べてしまった様子のBちゃんは「……」と何も言えません。Aちゃんは普段から決まったことやルールを守ろうと、できていない子にルールを教えてあげたり、注意をしたりしてくれます。

食育で学んだ「三角食べ」をルールと思い、できていない子に教えてあげていた様子です。「だってたべちゃったし、おかずをたべたかったんだもん」とBちゃんが言いました。「ぼくもおさかなぜんぶたべちゃった~」とCくんが会話に入ってきました。「三角食べは、給食がもっとおいしくなる方法だよ。三角食べしなくてもおいしいから、好きな方法で食べていいんだよ。AちゃんもBちゃんもCくんも給食おいしかった?」と聞くと「うん」と返事をしてくれました。

食育において、例えば三角食べでは「栄養バランスよく食べるために、三角食べができるといいね」等と「〇〇できるといいね」と言うことが多いですが、「〇〇できるといいね」が子ども達の負担や強制的に行うものにならないように気をつけていく必要があります。

楽しくおいしく食事をすることが一番だということを大切に、子どもの視点に寄り添った問いかけができるよう、食育指導のあり方や方法を考えていきます。また、子ども達は学んだ内容から考え、自分の意見を伝えることができるのだなと感心しました。

お友達とのかかわりの中で、自分がどう動くべきか、心にある意見をどう伝えるか考えることができています。あまり介入していくのではなく、一歩ひいたとこらからお友達とのかかわりを見守っていくことが必要だと感じました。

 太田

 

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