私はできるだけ子どもに話しかけるように心がけています。
特に事務所に来た時は、『なにしにきたのかなぁ?』と話しかけています。するとすぐに引率してきた職員が『あっ、当番です』とか『コピーしにきたんだよね』と答えてくれますが、子ども達に答えてほしいなぁと思っています。
その時に、『みんなは何しに来たのかな?』と、誰に話しかけているのかと一言足りなかったなぁとも反省しています。
子どもができる力を職員は奪ってはいけないと思いつつも、私が、(みんなは)と言わなかったために、引率の先生が先に応えてしまい、子どもにとって自分たちが考えて答える機会を奪ってしまったのです。
年中児さんと話しをしていた時に、『今日○○ができなかった…』と言ってました。理由を聞くと、『先生が話を聞いてくれない』と…『何で聞いてくれないの?なんの話が出来なかったの?』と、聞くと黙り込んでしまいました。〇〇ができなかった理由は、本人はちゃんとわかっていたようですが、つい…つい…やることを忘れてしまったようです。
その後、まだ気持ちが収まらない様子だったので、他の先生から『先生とお話してもいいんじゃないかなぁ』などとアドバイスをもらい、自ら行動に移し解決したようです。後で聞いたところ、当事者の先生は特に『なんのことだったのでしょか?』という感じだったそうです。
先生からの声掛けがあったものの、解決できたことは、自分の力が発揮できたという達成感につながり,大きな一歩になったことでしょう。
何かあったら、自分から話してほしい…自分からやりたいこと、気持ちを伝えとほしいと、私たちは思います。
乳児期からやりたいこと、やってみたいなぁと思うことができる環境を大人が作ること、物だけ用意するのではなく、大人もその人的環境の一部です。子どもの気持ちを受け止め安心して活動していく中で自分の行動を認めてもらって、【やっていいんだ】【やったら楽しい】と、感じ自分の気持ち、行動に自信が持てる経験を重ねることで、【自分で】【自分が】…と自主性にもつながるのでしょうね。
だからと言って困ったことをすぐに言葉にできるとはかぎりません。
言っていいのかなぁ?心配だなぁ……、怒られちゃうかなぁ…と子どもは思っているかもしれません。
環境の一部である私たち大人は気持ちを受け止めていき、それが子どもにとって最善の利益になるよう働きかけていきたいですね。
木村