雨でじめじめした日が多くなってきましたが、子どもたちは元気いっぱい遊んだり、歌ったりして過ごしています!子どもたちの元気な歌声で雨雲も吹き飛ばしてしまいそうです。
雨が多いので室内遊びが増えたせいか、幼児組では最近、相撲が流行っています。初めは服を持ってしまったり、首や体を掴んでしまう姿も見られましたが、ルールをひとつひとつ確認してから始めると少しずつやり方を覚え、どんどん上手になってきました。トーナメント式で行っていますが、うさぎ組の子が上位に入ったり、きりん組の子が一番になることもあります。勝つことへの嬉しさや頑張りが見られるようになってきました。反面、保育士の見守る中、勝つことしか考えられず、押し倒してしまうこともありました。そのような中、先日こんなことがありました。
力の強い5歳児同士の対戦で、熱い戦いが繰り広げられていました。少し危ないかな?と思い近くに行くと、土俵の端っこで、つま先立ちでなんとかふんばるB君、ついに土俵(マット)の外へ出そうになり、決着がつきそうになりました。かたくなに負けることを嫌がったB君が、そのまま後ろに倒れそうになっていました。危ないと思い保育士が手を出そうとすると、相手のA君が土俵の外に足を踏み出し、B君が倒れないように支えていました。A君は自分でもびっくりした顔をしていたので、話を聞くと、「倒れそうで危なかったから・・・。」と、少し負けた悔しさを出しながらも、友だちが怪我をしないで良かった、という表情をしていました。その出来事をきっかけに、見ていた他の子も、危ない時は勝つことだけにこだわらずに、負けてもいいから相手が痛い思いをしないよう、怪我をしないように思える優しさや、思いやりの気持ちを持つ子がどんどん増えています!
相撲は押し合うことで、足の力(踏ん張り)や体幹、体を支えるバランスが向上するだけでなく、倒れたら相手が怪我をしてしまうなど、相手のことを考える優しい気持ちも成長するのですね。これからも相撲を通して、体の強さや相手を思いやる優しさを大きくしていきたいと思います。
鈴木 辰徳