先日、部屋の真ん中で、年長女児と年中女児2名が「ファイトファイト」とチアガールの服を着て、とびあがっていました。職員と目が合うと、「私たちチアガールなんだよ」と言いにきたので、運動会で使っていたポンポンを出してあげると、シャカシャカふりながら楽しんでいました。すると、それを見ていた他の年長女児が来て「入れて」と入ってきたので、しばらくその様子を見ていまると「誰がリーダーになる」、「この動きをしたい」「そんな動きはない」「なんで?」「いやだよ」「何で聞いてくれないの?」とケンカがはじまり、泣きだす子、怒る子と、しまいには年中女児2名が「やめる」と抜けてしまいました。年長児しか残ってなかったので、「どうしてあの子たちは抜けちゃったの?」「どうして、お話が進まなかったの?」と聞くと、「だって、Aちゃんが話を聞かない」「Bちゃんが、怒るから」「こんなことしないっていうから」と他人のせいにし始めたので、みんなで何かをするときは、自分の気持ちばかりいい続けても相手は、受け入れて
くれないこと、受け入れてほしかったら、どうするか?また、どこかで我慢する気持ちもなければいけないことを話しました。
その時は、悔しくて泣いていたり、怒っていたりしていましたが、みんながやりたければ、先生も協力する、でも、ケンカばかりしていたら、先生の気持ちも良くないからお手伝いや、協力はしたくないと、私の気持ちも話し今日はケンカしてるから、また別の日に考えてみたら。と話すと、「じゃ、リーダー誰がする?」「あたしできないじゃん」とまたけんか・・・・・
そこで「まだまだ時間はあるから今考えて見たら」と話しその場を離れました。すると今度は「じゃ、生活発表会は○○ちゃんがリーダーね」「わたしは誕生会でいいのね」と話が弾んでました、しかしみな他の遊びに移っていきました。
その後、何がきっかけだったのか自由時間も終わるころ、さっきの年長女子たちが、自分たちでフォーメイションを考えて移動したり、隊形を考えていました。私と目が合うと、走りより、「ケンカしないで考えたよ(踊り)」と自分たちでもできたという満足な顔をしていました。私も、あの時難しいことを言ってしまったことや、あの泣き顔などを思い出すとうれしくて抱きしめてしまいました。
年長女児4名はお帰りの会にみんなに披露したことが、本当にうれしかったようで、降園時にばったり会うと「上手だったでしょ!」ととても満足そうに話していました。
出来ばえはどうだったかよりも、職員がいなくても、互いに気持ちをぶつけあい他人の意見を聞き入れ、自分の意見を言い認め合いっていく、気持ちを我慢する経験をして達成感を味わったようです。経験は日々の自信につながり次に、どんな感動をみせてくれるか、楽しみです。
ただ、残念なのは初めに参加していた年中女児が参加していなかったことです。(このことにも気付けるような働きかけもしなくては…と反省。)
木村 広美