早いものでひよこ組に入園して2ヶ月が経とうとしています。生まれて始めて大好きなお母さん、お父さんと離れて家とは違う環境で初めてづくしにビックリし、不安だったと思います。ひよこ組12人のお友達と毎日関わる中で、一人ひとり、好きなことや、落ち着く場所、落ち着く遊びに違いがあることが私達保育士にもわかってきました。
そのような中、全員に共通する至福のときを見つけることができました。それは・・・おいしいお昼ご飯を食べた後のひと時です。おなかいっぱいご飯を食べて、パジャマに着替えた後の子ども達の表情は最高です。今回はそんな、至福のときの出来事を紹介したいと思います。
ご飯を食べ終わり、パジャマに着替えたA君はいつものように遊びだしました。そばにあった、おもちゃの電話をおもむろに手に持ち、耳にあて、棚につかまり立ちをしたかと思うと、「んばー!んばー!あーあー」と声を出し、電話をし始めたのでした。その姿を見ていた保育士が「A君誰に電話しているの?ママ?」と声をかけると、「んー」と、にっこり!!そんな保育士とA君のやり取りを見ていたのでしょうか?そばにいたBちゃんも真似をして電話を耳にあてはじめたのでした。おお!真似っこ始まった!!と、嬉しく思った瞬間でした。大人が電話をしている姿は、もしかすると子どもには一番、目にするものの中でインパクトの強い行動なのかもしれませんね!子どもの目には、大好きなパパやママが見えない人と会話をしている姿が、ちょっと不思議な光景に見えているのかもしれません。
子どもの成長過程に欠かせないのが、実は「まね(模倣)」なのです。言葉の発達や動作を覚えていく過程でパパ・ママや身近な大人、兄弟の真似をすることはとても重要なことで、言葉の発達においても、1歳半頃の言葉が活発に出始める頃には、一つ一つ言われた言葉を真似する「繰り返し」が多くなるものです。もちろん色々な動作も真似して楽しむようになっていきます。真似することで周囲の大人が驚いたり喜んだりすることで子どもも大人との交流を深め、心が成長していくのです。子ども達の成長は、遊べば遊んだ分だけビックリするほど広がっていくものなので、私達保育士と一緒に過ごす保育園での時間は大切な時間となります。明日はどんな遊びを一緒にしょうかな~?どんなことをしたら楽しいかな~?と、
子ども達の笑顔を楽しみに遊びの引きだしを沢山作っていきたいと思っています。そして、至福のときが朝から、夕方まで続きますように・・・
近野 典子