木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「大切なコミュニケーションの場所」(フリー編)

2014.09.27

 乳児クラスに入った時のエピソードです。A君は玩具を袋に入れてお買い物ごっこに夢中。友達に取られたりしてトラブルもチョコチョコあり、そして、大声で叫ぶ姿も見られたのですが・・
 「あれれ、急に静かになったなあ?」と思い、A君に目をやると部屋の片隅で顔を真っ赤にしてうなっていました。排便をしていた瞬間だったんです。友達から離れた所での排便はA君にとって絶好の場所だったのでしょう。出た後でも、しばらくはその場所にいました。
 オムツ交換に誘い、「気持ち悪かったね」と顔を見て話すとニコッと笑みを浮かべ、新しいオムツに替える時も「お尻を拭くね。」「もう少しで終わるよ」と話をし、「いっぽんばしこちょこちょ」の触れ合い遊びをしたら手足をバタバタさせて嬉しい表情を見せてくれました。
 そうなんです。オムツ交換は子どもと1対1になって触れ合う事の出来るチャンスです。・・・布オムツは濡れると気持ち悪い→子どもは泣いて訴える→大人がそれにすぐに応える事が大切です。始めからオムツが濡れたら気持ち悪いという事を感じるのではありません。保育士のオムツ交換の誘いにより濡れたオムツからきれいなオムツになる事を経験して、濡れたオムツは気持ち悪いと感じるようになります。そして1歳児になると、「ちーでたー」と知らせたり、「あっちいくー」と便器やオマルを指差し、保育士の見守りの中、座ったりしています。オムツが濡れた後でも、トイレに行きたがりますが、子どもの気持ちを受け止めるようにしています。2歳児になると、個人差はありますが、保育士の促し又は自分から「おしっこでるー」と言ってトイレに行きます。保育士が、濡れたオムツは気持ち悪いという事を、ずーっと伝え続けていく事で子どもに感覚が芽生えていくのですね。
 私にとってオムツ替えは、一人ひとりに向き合える貴重な時間、子どもの育ちの大切な時間なのです。
 「オムツ替えはコミュニケーションの場」・・小さい時期からオムツが濡れると気持ち悪いと言う事を肌で感じてほしいと思いながら日々の保育を楽しんでいます。

 

福村 千賀子

top