木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「大人が見本」(1歳児あひる組編)

2014.11.15

  冬の足音がすぐそこまでやってきているような寒さが、日一日と感じられる今日この頃。色々な行事を経て、体力的にも精神的にも著しい成長を見せ始めているあひる組の子ども達です。最近、お友達との関わりが以前以上に増えてきているようです。お気に入りの友達と遊ぶ姿をよく見かけるようになりました。好きな遊びが同じだったり、盛り上がりを共感できたり、お気に入りの感覚はそれぞれですが、何故か気がつくと、いつも一緒に遊んでいる友達が同じという光景が見られます。今までは、1人で玩具を所有したい気持ちが大きかった子ども達でしたが、最近では、お友達と一緒に共有して遊ぶようになってきたのです。img_0773

それと同時に、保育士の仲立ちにより、同じ玩具を『代わり番こ』で使う事も出来るようになってきました。img_08331

   兄弟姉妹がいないご家庭では、どうしても『代わり番こ』や、『分け合う』という経験が少なくなりがちですが、ちょっとした毎日の生活の中での工夫で、周りと共有する気持ちが芽生えてくる事もあります。例えば、お菓子なども、袋ごと与えるのではなく、お皿に盛り、『お母さんお父さんと一緒に食べよう?』と、分け合う。遊びの中でも、『お母さんにもやらせて?〇〇ちゃんと、代わり番こでやろうね!?』など、代わり番こや順番を待つ経験をさせてみても良いかもしれません。公共の場でも、『よその人がやっているから、次にやらせてもらおうね!?お母さんと一緒に待っていようね!?』などと、声をかけてあげてみて下さい。
  二歳前後の年齢は、周りの人の存在を、子ども達なりに試行錯誤しながら感じとろうとし始める時期なのです。こんな時、一番大切な事は、言葉でその感情を知らせていくのではなく、子ども達が、実際に経験し、感じ、考えていかれるよう、その見本を大人が見せていく事が大切なのではないかと思っています。子ども達の前で、小さな事にも感動し、その感動を体で・言葉で表現して見せてあげることで、色々な気持ちの感情が芽生え、それを自分なりに表現し、周りの人達に、思いを伝えていけるようになるのではないでしょうか?
  周りの人達に、思いやりや心遣い、感謝や慈しみの気持ちを素直に表現出来る子ども達に成長していけるよう、私達職員一同、たくさんの経験と共に、喜怒哀楽を共感していきたいと思っています。

 

中谷美帆

top