木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「チビッ子先生登場!!」(2歳児 りす組編)

2015.01.13

 運動会が終わってからの約3ヶ月。私はフリーの職員となり、色々なクラスへお手伝いに行っていました。久々に戻ったりすぐみさんではここ3ヶ月、毎日毎日変わらないブームがありました。それはパズルです!9月頭から手先の玩具として、アイロンビーズやぬりえ・紐通しなどを朝の時間に出していましたが、しばらく朝の手先遊びの時間にも子どもたちが慣れてきた頃、パズルを出してみました。最初は本当に簡単な2ピースや4ピース。子どもたちの大好きな電車やバス・飛行機が出てくるものでした。やはり2・3歳児には簡単で、あっという間に作り上げることが出来ました。次に6~12ピースほどの少し段階が上がったパズルを出したところ、『これってどうやるの?』『出来ないよ~』と次々に声を上げる子どもたち。一緒に絵を見ながら進めていくと難なく出来ましたが、いざ1人で取り組もうとするとやはり難しいのか、苦戦する姿が見られました。ある時Aくんは9ピースのパズルに挑戦しており、残り2ピースのところで持っているピースの上下がわからなくなり、クルンと回せばすぐに完成のところでも、何度もクルクル回していました。『なんて言うかな、助けを求めるかな…』と私が思って見ていたところ、Aくんがパズルをするところを最初から見ていたBくんがAくんに向かって『ここをこうしたらパチンって入るよ!』『クルンってやってごらん?』と、小さな先生がそこにはいました。Bくんはその持っていたピースがはめられると、『ありがとう!』とAくんに伝え、そのパズルを完成させていました。『どういたしまして。』とAくんは答えており、その後は別のパズルを2人で選び、一緒に楽しんでいました。AくんはBくんが教えてくれた事で最後まで作り上げることができ、BくんはAくんが完成させる事が出来たことを一緒に喜んでいました。自分から進んでチビッ子先生となり、お友達に教えようとする姿を目の当たりにでき、とても嬉しく思いました。
 今までは黙々と1人遊びが主だった年齢の子どもたちも、3歳に近づくにつれてお友達との関係性を求めてきます。集団生活を共にし、友達との関係を充分に経験することが、その後の社会性の発達に繋がっていきます。また今回の一つの出来事をきっかけに、『ありがとう』『どういたしまして』といったやりとりが自然とうまれ、子ども同士での信頼関係がうまれてきました。このような日々の関わりから信頼が深まっていきます。
 お友達との言葉のやりとりや、一つ一つの行動を見逃さずに、残り少ないりすぐみでの生活を楽しんで欲しいと思います。

 

豊田幸代

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