H27年4月1日。新しい年が始まり、在園児11名は「あひる組」に進級しました。新入園児のお友達は11人。合わせて22人でH27年度スタートです。
2月のことです。移行をきっかけにみんなが憧れていた「レゴブロック」を出しました。しかし、組み立てることはできず、4色のレゴブロックの入っているカゴから“ジャバー”と出すばかりの日々が続きました。まだ早かったかな~と何度も思いながら、お手伝い保育で年長さんが遊びに来るたび、レゴブロックで遊んで欲しいと声をかけ遊んでいる姿や出来上がる作品をたのしませていました。すると、自然に年長さんたちのそばで、そのできあがりの作品を譲ってもらって遊ぶようになったのでした。譲ってもらって嬉しそうな笑顔を見せていた子ども達も、いつのまにか積み木やブロックをほかのおもちゃと自分で組み合わせて遊ぶようになったのでした。一人で楽しそうに遊んでいるときはそっと見守っていました。積み木を電車に見立てて走らせたり、ブロックをごちそうに見立ててお皿に載せて遊んだりするような見立て遊びも始まってきて、見立て遊びのとき、子どもの見せる笑顔は最高でした。できあがると「みてみて!」と作った作品を自慢げに見せてくれる事も増えてきました。
ある日のできごとです。Aちゃんは緑色のブロックを上手に組み立てて「わにだよ」と見せてくれたのでした。そのワニにはしっかり口があり大きく開いていました。あまりにも上手にできていたので思わずビックリ!!「上手にできたね~」と誉めたところ、その声を聞いてか、あっという間にブロックコーナーに子ども達が集まりみんなでブロックを組み立てはじめたのでした。B君はビルのようなものを作り始めていました。どんどん高く積み重なるブロックは不安定になり倒れてしまいます。倒れるたびB君は泣き声をあげていましたが、「もう一回作れば大丈夫だよ」とそばで優しく声をかけると気を取り直し何度も組み立てなおし、頼もしい姿をみせてくれました。C君は車輪のついているブロック何台もつなげることに夢中で走らせて嬉しそうです!数に限りがあるレゴブロックなので時々お友達の使っているブロックが使いたくなってしまうこともあります。少し前までは取り合いで貸してもらえなかったお友達の泣き声が聞かれることが多かったのですが、最近は、「かーしーてー」「いーいーよー」と、やり取りをしていることが増えてきたのです。
いつの間にか、自分だけでなく回りのお友達のことを意識し優しい気持ちを持って一緒に遊ぶことが出来るようになったのだな~と嬉しく思う今日この頃です。
そんな子ども同士の素敵な姿を見ていると、大人の出来ることはどんなことなのでしょうか?見立て遊びのとき、子どもが一緒に遊びたがったら、大人は、子どもの話をゆっくり聞いてあげ、子どもの想像力をより広げられるような言葉がけをしていくことが大切なのかもしれませんね。「自分より大きな子ども」が、一番身近な先生なのかもしれません。
次の「みてみて!!」はどんなものなのでしょうか? これからの子どもの発想力にさらに期待です。
近野 典子