木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「一人一人の成長と主張の始まり」(0歳児ひよこ組編)

2015.10.27

 朝夕涼しく段々と紅葉も見られ、いよいよ秋の気配を感じるようになってきました。季節が夏から秋に変わるように、子どもたちにも様々な成長の変化が見られるようになってきました。
 ひよこ組の子どもたちは10月で全員が1歳になります。それに伴い知恵も出てきて遊びにも玩具を取り合ったり、食事に好き嫌いが出てきたりと少しずつ自己主張をするようになってきました。また、移動方法もずりばいからハイハイに変化したり掴まり立ちが一人歩きできるようになったりと入園から少しずつ成長を見せています。
 そんな中、一番変化していることがあります。それは食事の在り方です。離乳食が始まった時は保育士が食事の介助をしていたのが今は子どもたち自身がスプーンを持ち、手で触れてご飯を食べています。そして、食事の在り方も様々です。始めの頃は給食のどの献立も口に入れてすぐに吐き出していたAちゃん。しかし、小さいものを手で掴めるようのなってからは食事にも興味が出てきたのか、少しずつ食材の感触を楽しみ始め、自分から口にもっていって味を確かめる姿が見られるようになってきました。また、野菜が嫌いで保育士が前に持っていくだけで手で退けていたBちゃんも1日1日異なる食事をしている中で自分が食べられるものがあるとわかると手で嫌いなものと好きなものを搔き分けてから食べ始める子どもなど、食事の在り方だけでこんなにも違うのです。
 ここで見えてくるのは感触を楽しみ食事への意欲の芽生えと好きなものと嫌いなものの区別でき且つ自分で選ぶことができるということです。自我の芽生えは生後6ヶ月から始まることが多いと言われています。この頃になると首が据わり始めたり、座位ができるようになったり少しずつ自分の身体を動かすことができるようになります。そして思い通りに動くことによって何かに意欲を示し何かを選ぶことができるようになります。そうした興味や選択の積み重ねが子どもたちの心の成長となるのです。
 全員が1歳を迎える今、性格や遊び方、食事の在り方が少しずつではありますが一人一人定まってきたような気がします。これからどんな人になっていくか、長く暖かい目で見守っていこうと思います。

岡本 万太郎

top