年が明けりす組の生活もあと3ヶ月になってきました。言葉も少しずつしっかりしてきて親子での会話も楽しめるようになってきているのではないでしょうか?
つい先日こんな話を保護者の方から伺いました。保育園が終わり、家までの会話の中で「保育園楽しかった?今日は誰と遊んだの?」と母親が聞くと、「AちゃんとBくんとあそんだ。」と嬉しそうに話してくれたそうです。お友達とも一緒に遊べている様子を思い描く一場面だと思います。しかし、ここに出てくるAちゃんとBちゃんは必ずしも私たち大人の考えているような「お友だち」というわけではないこともあるんです。これは「平行遊び」と言って同じ遊びを隣で同じようにしているけれど、一つの共通の遊びで遊んでいるわけではなく、相手を意識せず一人でその遊びをしていることが多いのです。ままごとコーナーに数名で遊んでいることがありますが、みんな別々の場面を楽しんでいることもあります。もしくは、他の子が遊んでいるのをじっと見ている「傍観遊び」。また、黙々と自分の好きなことをやる「一人遊び(電車を寝転がりながら走らせている)」。どれも一人で遊んでいるのですが、これは「孤立」や「仲間はずれ」といったものではなく一人ひとりの発達段階をおっているということです。
子どもの遊びは①傍観遊び②一人遊び③並行遊び④連合遊び(小さい集団で一緒に遊ぶ)⑤協同遊び(ルールに沿って大勢の友だちと遊ぶ)・・・の順に発達すると言われています。では傍観遊びや一人遊び・平行遊びの段階なのに、なぜ「お友だち」と認識されているのでしょうか。例えば「今日たまたま自分と同じブロックコーナーにいたAちゃん」とか、「給食の時自分の隣にいたBくん」など、「具体的なモノの共通点」がきっかけになって「お友だち」として名前を出すことがあるのです。そして、共通の好きな遊び子や気の合う子を見つけお互いを意識しながら「お友だち」として一緒に遊ぶという発達段階をりす組のみんなも進んでいくのです。
子どもたちは成長をしていき成長が毎日続き、その隙間にイヤイヤ期やお友だちとの関わりがあります。また、トラブルを起こすこともあるかもしれません。保護者の方々と私たち保育士の前には毎日が驚きと発見で目を輝かせている子どもたちがいます。そんな子どもたちに何をしてあげることができるか、日々考えながらその時その時を大切にしていきたいですね。
蛭崎 晶弘