最近、りす組のお友だちが2階に上がってきて、夢中になって遊んでいるので、いろいろな遊びが盛り上がっています。りす組さんに遊び方を伝えるために、幼児組さんも一緒に遊んで、各コーナーの遊び方を教えてあげています。
そんなある日、粘土コーナーでのことです。りす組のお友だちときりん組のお友だちがいました。りす組のお友だちは丸めたり、伸ばしたり、それを色々なものに見立てたり…「おだんごー」「いらっしゃいませー」などと遊んでいました。私も椅子に座り一緒になって粘土をこねて遊んでいると「しょうせんせい、なにつくってるのー?」とお友だちは興味津津。「んー、この『しょうせんせいにちゃれんじ』のしかまろくんを作ろうと思ってね」と答えました。
この『しょうせんせいにちゃれんじ』というのは何かというと、粘土コーナーと積み木コーナーのところに貼ってある、毎月誕生会で取り上げられている県のゆるキャラやお寺、神社などを作ってみようという企画で、『しかまろくん』というのは、2月の奈良県のゆるキャラの中の一つです。
そのゆるキャラ『しかまろくん』を作っている時でした。きりん組の女の子も「わたしもつくる」といって過去の物をめくり、1月のゆるキャラ『ぱぱたこ』を作り始めました。最初はどのように作ろうか思案しながら粘土をこねていましたが、次第に顔らしきものが出来てきました。そして、片付けの時間ギリギリまでかけて『ぱぱたこ』の顔を作っていました。翌日にも、残りの身体を作るのに挑戦し、しばらく展示していました。その時の得意げな、また誇らしげな表情は、企画をたててみて良かったなと感じる物でした。
りす組くらいの発達ではまだまだ、何かを見て作るというよりかは、出来た物を何かに見立てるということが粘土遊びのメインになっています。しかし、発達段階を重ねて行くと、次第に何か目的を持って物を作る事が出来るようになっていきます。そして、今回のようにゆるキャラを作ってみるという遊びにつながっていきます。また、幼児組では3~5歳の子が同じフロアにいる事で色々な遊びを子どもたち同士が見る事が出来ます。そうした事が、お互いの遊びを刺激し合い、より豊かな遊びを展開させていきます。
まだ、何かに見立てて遊んでいるりす組さんが、たくさんの刺激を受け、何か目的を持って粘土で物を作る日も近いかもしれませんね。
一柳 翔平