2歳児のお部屋に用事があり、行ったとき子どもたちは食事が終わり、午睡準備の為にパジャマにお着替えをしていました。担任の周りに集まり行っていました。私は、ついつい「やってあげようか?」と声をかけてしまいますが、大人がやってあげることで、自分でやってみたいと思う前にやってもらっていると、自らやってみようという意欲や子どもの自主性が育立ちにくくなります。
そんなところに、Aちゃんが、「みーつけた!!」と言って、ちょこんと私の前に座って、パジャマ袋をさしだしたのです。「やって」ではなく、「みーつけた!!」ですよ、これには参りました。そして、私は「みつかった‼︎」と言ってパジャマ袋を開けてあげると、Aちゃんはニコニコしながらも、1人でさっさと着替え終えて満足そうな顔で「おやすみ〜」とタッチをして布団に行ってしまいました。
着替えることに受け身の「やって」ではなく、「みーつけた」という言葉でわたしとの関わりをもとうとしたAちゃん、少しづつ友達との関わりを持つということが楽しくなってくるこの時期は、自分だけが楽しむのではなく、相手と関わった方が一人よりも楽しいと思うようになるのです。「みーつけた」という言葉で、わたしもガッチリ彼女に心をつかまれてしまい、とても楽しい関わりになりました。
自分で、意欲を持って生活して体験することで、楽しい時間が持てることが自分の喜びになり、自立する力に変わっていきます。そして、人との関わりが楽しいからこそ、その時間を持続しようと考え、徐々に我慢すること、諦めることで、自分を制御する力、自律する力を身につけることができます。子ども達が日常の中で、コミュニケーションを取ろうとする姿・しぐさ・言葉をたくさん見つけて、関わりを持つことは楽しい事と体験していけるように、わたしも楽しみながら、子どもの育ちのお手伝いをしていきたいです。
木村広美