あひるぐみの子どもたちは、毎日数名ずつ、午後おやつ後から、りすぐみ保育室へ遊びに行き、りすぐみのおかえりの会に一緒に参加し、その後、一緒に室内あそびをしています。りすぐみのお部屋には、あひるぐみにはない玩具もたくさんあり、子どもたちも喜んで遊んでいます。
ある日のこと、Aちゃんはりすぐみの難易度が高めなパズルにチャレンジしました。はじめは全く分からず『先生~これはどこ~?』と、毎回聞いていたAちゃん。私はAちゃんには少し難しいだろうなと内心思いつつも『ここだよ』と答えていました。ようやく完成すると、ジャーとパズルをひっくり返し、『今度はAちゃん1人でやってみるから、先生見ててね』と言い、またパズルを始めたAちゃん。しかし、パズルをどこにはめていいかわからずやる気を失せてしまったAちゃん。その姿を見ていたりすぐみのBくんが『このパズルはここだよ!!』と優しく教えてくれました。Aちゃんも嬉しかったようで、またやる気復活!!Bくんに手伝ってもらいながらパズルは完成!!Aちゃんはとても嬉しかったようで、私や近くにいたお友だちへも見せてくれました。その後、あひるぐみへ戻ってからも職員に『Aちゃんパズル1人でできたんだよー!!』と報告していました。
Aちゃんは、大人の手をかりず、『1人で!』やり遂げた事に達成感を味わっていたと思います。今回は遊びの中での出来事でしたが、食事や着脱など生活をしていく中で『1人でやりたい!』『1人でできるの』という気持ちが強くなっていきます。この子どもたちの意欲を私たちは大切にしていきたいと思っています。
子どもが自分でできるようになるまでには少し時間がかかります。でもそこでこちらが代わりにやってあげたい気持ちをちょっと我慢し、上手にサポートしてあげることで、『自分でできる!』『自分でできた!』という子ども自身の強い自信へと繋がっていきます。子ども1人ひとりの気持ちを受け止め、達成した時にはたくさん褒め、一緒に喜びながら、これからも子どもたちと関わっていきたいと思います。
百々 麻美