木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「心のキャッチボール」(1歳児あひる組編)

2017.01.14

 新しい年が始まりました。1月は徐々に移行も始まり、あひる組の子どもたちもりす組への一歩を踏み出す月です。少しずつお兄さん、お姉さんになっていく子どもたちの姿を見守りながら、楽しい一年にしていきたいと思っています。今年もよろしくお願いします。
 今回は、あひる組の子どもたちの外遊びのエピソード。あひる組の子どもたちは、外遊びが大好き♪園庭では寒さにも負けず、三輪車やお砂場、ボール遊びをしながら元気いっぱい走り回っています。ある日Aちゃんが、アスレチックの下に入り出られなくなって泣いていました。少ししゃがめばすぐに出られたのですが、泣きだしたAちゃんはどうしたら良いのかわからなくなってしまっていたようでした。ちょっと手助けをし、アスレチックの下から無事に出る事が出来たAちゃんに、「どうして泣いてるの?」と聞くと、「ボール欲しかったの」と教えてくれました。どうやらボールがアスレチックの下に行ってしまったので取りに行ったところ、出られなくなってしまい、更にボールまでどこかに行ってしまったようです。「そっか、ボール取りに行ってたんだね」と私とAちゃんが話していると、そっと傍に寄ってきたBくん。持っていたボールをポーンっとAちゃんに投げました。ボールはコロコロとAちゃんの元へ。最初はびっくりした様子でボールを見つめていたAちゃんでしたが、すぐにニコッと笑い、ボールを取って投げました。Bくんはボールを追いかけ、またAちゃんに。二人でキャッチボールを始めました。(まだまっすぐは投げられませんが)笑顔でボールを追いかける姿に、ほっこりすると共に、子どもの成長を目の当たりにした瞬間でした。
 子どもがお友だちと関わりを持って遊べるようになるには、「相手の気持ち」を考えたり、自分の気持ちを伝えたりすることが必要です。これは、何もないところからは生まれません。友だちとのおもちゃの取りあいや小さなケンカ・トラブルを経験する事で「自分の思い通りにならないこと」「おもちゃを取られたら悔しいこと」「貸してもらえたら嬉しいこと」等の気持ちを身を持って学び、相手の立場に立った考え方や思いやりの気持ちを知ることが出来るのです。今あひる組の子どもたちは、少しずつそんなお友だちとの関わりを学んでいます。
 また、お友だちと関わって遊べることの前段階には、「1人でじっくり遊べること」という段階が大事です。この段階にしっかり1人遊びが出来ることで、集中力や遊ぶ力を身に付けていくので、「うちの子、お友だちと遊んでないわ!!」なんて心配はしなくて大丈夫ですよ♪
 次は、どんな心のキャッチボールが見られるかな?楽しみです(*^_^*)

早野 恵美

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