子どもたちの元気な声や挨拶と共に、新しい年がスタートしました。今年度も残り少ないですが、一日一日を大切に過ごしたいですね。今回は、ある日の給食の時間の出来事を紹介します。栄養士・調理師はお昼の給食の提供が終わると、幼児組さんと一緒に給食を食べます。私はいつものようにエプロンと三角巾をつけて、幼児さんのいる二階レストランへ行きました。するとAちゃんが「先生ここで食べて~」と声を掛けてくれました。「ありがとう、じゃあ今日はそこで給食食べるね!」ごはんを盛り付け、Aちゃんのいるテーブルへ向かいます。私が「いただきます」と言うと「どうぞ、召し上がれ~」一緒のテーブルにいる子どもたちの明るい声が返ってきました。楽しい給食の時間のスタートです!
「ごはんは誰が作ったの?」「野菜は誰が切ったのー?」「このサラダは誰が作ったの?」子どもたちは給食がどのように作られているのか興味津々です。「このお皿は誰が作ったのー?」こんなかわいい質問も飛んできました。楽しく会話をしながらの給食は、いつも以上に美味しく感じますね。そして食べ終わったときにBちゃんが声を掛けてくれました。「美味しかった!作ってくれてありがとう!」するとCちゃんも「美味しい給食ありがとう!」そしてAちゃんは「美味しかったー!おかわりしてくる!」みんなの美味しかったの声に胸がいっぱいになりました。「ありがとう、いっぱい食べてね。これから頑張って給食作るね!」わたしは子どもたちに感謝の気持ちを伝えました。
誰かと共に食事をする、これを「共食」と言いますが、共食は最高のスパイスです。一人で食べるごはんは少し味気ないと感じることはありませんか?誰かと一緒に食べることで、ごはんがより美味しく感じられませんか?一緒に給食を食べながら、昨日の出来事や午前中は何をして遊んだか、今日の給食についてなど、たくさん会話をすることで楽しい給食の時間になります。またスプーンやフォーク、お箸の正しい持ち方を教えることもできます。先生が食事をしている姿は子どもたちの見本になるのです。
近年、家族一緒に食卓を囲む機会が少なくなっているというニュースをよく耳にします。一緒に食べることで親子のコミュニケーションを図ることができます。食事の時間が楽しくなり、マナーが身に付いたり…良いことがいっぱいです!そして共食をすることは「作ってくれてありがとう」こんな素敵な言葉を掛けてくれる、子どもの心の成長にも繋がるのではないでしょうか。
島野 史歩