今年度も残り2ヶ月を切りました。寒さや、乾燥が気になる時期ですね。風邪やインフルエンザに負けず、予防に気を配りながら、1日1日を大切に、今月もおもいっきり楽しんで過ごしていきたいと思います。
今回は、最近ひよこ組の子どもたちがよく言う言葉を紹介したいと思います。それは、「見て!」です。園庭では、すべり台をすべっている時、小さな山を登れた時、「見て!」お部屋では、積み木を重ねられた時、穴落としが出来た時、「見て!」とたくさんの「見て!」が飛び交っています。まだお話が出来ない子どもでも、手を叩いてアピールしたり、顔をじーっと見つめてきたり、「んー!」と声を出したり、「見て!」と表現してくれます。
「見て!」には、すべり台滑れたよ!楽しいね!頑張って山を登れたよ!上手に積み木を重ねられたよ!すごいでしょ!と「見て!」の一言に、たくさんの意味が込められていると思います。とにかく、子どもたちは、自分のことを見て構って、できれば笑いかけたり褒めたりしてほしいと願っています。子どもたちの「見て!」を見逃さず、ポジティブなやりとりができると、子どもたちは本当に幸せな気持ちになり、それを成功体験としてさらにもっと親や先生を喜ばせようとしたり、安心して自分の好きなことをしていけるそうです。時間がなかったり、忙しかったりすると、つい子どもたちの「見て!」を見逃してしまうことがありますが、子どもたちの「見て!」は成長する上でとても大切です。そして、「見て!」には、2つの意味があるといわれています。
1つ目は、承認の欲求であるとされています。出来たことやがんばったことを認めて欲しい、褒めて欲しい。「よくがんばったね。」「えらい、えらい。」「すごいね!」というような言葉をかけてほしいということです。乳児期には、承認の欲求が満たされていると、幼児になった際、自信のある子が育つとされています。逆に今の時期に承認の欲求が満たされないと、自分の感覚は間違っている。自分の存在はいけないことなんだと本能的に感じ始めてしまうそうです。そんな状態で大きくなってしまうと、人間不信に陥ったり、自分に自信が持てずに、ずっと殻に閉じこもったままであったり、親や先生との共感をどうしても持ちたい為、いつまでたっても、親離れ、先生離れが出来なくなるとされています。子どもに「見て見て!」と言われたらしっかり受け止め、安心できるやりとりをしてあげると幼児になった際たくさんのことにチャレンジし、自信のある子に育っていきます。子どもの「見て!」には、「すごいね!」「上手だね!」「ほんとだね!」など、魔法の言葉をかけてあげることを大切にしたいですね。
もう一つは、安全の欲求とされています。信頼できる大人が見てくれているといのは、子どもにとって何より心強いことで、大人からすれば、見てと言われたので見ているだけですが、子どもからすると、とても大事なことで、信頼している大人が見てくれているというだけで安心でき、その安心があることで、次に挑戦してみよう!という気持ちになるとされています。
子どもが「見て!」と言ってきた時には、可能な限り暖かい目で見守ってあげたいなと思っています。こらからもたくさんの「見て!」が溢れるよう、子どもたちに寄り添い、保育していきたいなと思っています。
佐藤 真衣