進級入園から1カ月。慣らし保育の間は不安そうにしていた子ども達も、少しずつ園生活にも慣れ可愛い笑顔を沢山見せてくれるようになりました。そんな可愛い子ども達の笑顔に癒されパワーを貰う日々です。色々なクラスにお手伝いに行くフリーの私が、先日幼児組さんにお手伝いに行った時のことです。幼児組のカプラ・スカリーノコーナーに、立体交差した道路が出来ていました。その道路は3月に卒園した年長さんがよく作っていた形に似ています。卒園したのに、なんで似たものがあるのかな?と見ていると、道路はきりん組の男の子達が作った物でした。でも、まだまだ完成度は低く壊れやすいみたいで、あーでもない、こーでもないと言いながら。時にはケンカしたりしながら、一生懸命作っていました。担任の眞弓先生に「すごいね!いつの間にか、こんな物が作れるようになったんだね!」と話すと、どうやらぞう組さんが卒園するまでは、カプラスカリーノコーナーは人気が高く、加われずに端で街や動物園を作っていたきりん組の男の子達。ぞう組さんが卒園したら、急にこんな道路を作り出した様なのです。遊びに加わらなくても、しっかり年上の子の遊びに憧れ、端から見て真似をしていたようでした。
「学ぶ」の語源は「真似ぶ(まねぶ)」、つまり真似ることだそうです。自分が真似したいと思う人のやり方を真似ることから始めるのは、学びの基本だということです。このきりん組の男の子達も、年上のお兄さん達の作品を見て「おもしろい」 とか「すごい!」と感動し、自分も真似して頑張りたい!お兄さんのように「上手な作品を作りたい!」という向上心にまで高めています。きっと更に腕を上げれば、「あのお兄さんのように出来た!」と強い満足感も得ることでしょう。優れた行いを真似ることから始める、この学びの姿勢・意欲は子ども達の卒園後や未来に必要な物の仕組みを考えたり予想する[思考力]や、友達と協力して作り上げていく[共同性]にも繋がっていくと思います。そのためにも良い仲間や憧れの人がいること、そして学び合う関係や真似してみたいという関係があることが大事だと思います。木月保育園では、幼児組は1フロアで異年齢の保育をしているので、真似をしてみたいと思えるモデルがすぐ側にいることが魅力だと思います。そして真似をすることで、大人が遊びを教え込まなくても、遊びが子ども間で継承され、遊びがレベルアップしていきます。今年度のカプラスカリーノコーナーがどんな風に展開していくのか、今から楽しみです。
そして私達保育士も、子ども達にとって「真似してみたい!」と思えるような魅力的なモデルになれるように頑張りたいと思います。
中澤 明日香(*´ω`*)