木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「ゴミ?いやいや宝です」(フリー編)

2018.08.18

 幼児組の部屋では自分の好きな遊びができるよう色々な遊びができるゾーンが設定されています。朝、登園後すぐに自分の好きなおもちゃで遊ぶことができるのです。そして遊びが一時的に継続できるような仕組みも用意されています(継続カードを提示することで自分の遊びが一定期間保証されるのです)数あるゾーンの中から今回は机上ゾーンの中に設定されている廃材制作に着目していきたいと思います。
 廃材…皆さん何を思い浮かべるでしょうか?大人にとっては「ゴミ」になってしまう素材!その素材、廃材が、こどもにとってはたからもの!アイデア次第でどんどん世界が広がっていくのもなのです。アイデア次第で色々な遊びに発展することができるのでこどもならではの独創性やイメージを繰り広げることができるのです。作り始めは「何だろう??」と思うような作品でも次第に完成度の高い作品を作るようになっていくので作品をみて子どもの成長を実感できることも多いのです。そんな廃材制作の大好きなA君の廃材制作についてご紹介したいと思います。
 A君は廃材の置き場に廃材がおかれると、目が輝きます!A君は気に入った箱を持ってきて名前かいて!といくつも箱を持ってきます。あまりにも沢山もってくるので「こんなに箱使うの?」「何作るの?」とA君に聞きます。A君は,[これとこれをくっつけて、その後にこれをくっつけて…」とA君の廃材制作の予測話は止まりません。「ど~かな~??本当にできるのかな~??」と半信半疑で私は見守るのですが、A君は思いうかべた作品を作り上げるのです。途中で足りなくなった素材があると、ここにこんな風につけたいんだけどなんかない?と足りない素材の相談にもきます。工夫して仕上げる事ができるとうれしそうに、「みてみて!〇〇ができたよ~」と、目を輝かせて見せにきてくれるのです。作り始める前に箱から出来上がるイメージは聞いていますが、途中で変わってしまうお友達も多いので「何作ったの?」と念のために聞いてみます。そうすると、A君は自分の作った作品を自信満々の教えてくれるのです。「上手にできたね~」とほめるとにっこり、うれしそうなA君。「今度は〇〇作るね」と次の作品の予定も教えていくれるのでした。
 実は、廃材遊びは脳に刺激を与え手先を柔軟にすることのできる魅力的な遊びなのです。廃材…大人にとってはただの紙ごみです。でも子どもにとっては、この箱と、この箱をくっつけて、と最初は箱がつながった電車やお菓子屋さんだった作品が、創造性が空間イメージで膨らみ、箱のつながりが複雑になっていき自分の作ってみたい物をどうやって作っていけば良いのか?と考えだすのです。そんな時、子どもの瞬時に考える力が徐々に育っていきどうしたらよいのか?どうすれば自分のイメージしたものが作り上げることできるのか?と、考えだすのです。考えた末できたものが、他の人に認められ、褒められる。そんな瞬間に、その子ども達に、満足感や達成感が子どもの気持ちの中に満ち溢れるのではないでしょうか。「誉められる」褒められると大体の場合な素直に嬉しいことだと思います。誉めてもらえた気持ちの達成感。その気持ちはこれからも頑張ろう、また「やってみようと思う原動力なるものです。自分で楽しみながら作ったものに対して色々な人から誉めの言葉をもらい今度は何を作ろうか?と考えるその時が子ども達の成長につながっていくのかもしれませんね。
 お子さんがもし廃材制作を楽しむようになる時がきたら「何作ったの?」「上手に作れたね~」と同じ気持ちにたってみていただけら嬉しいです。お子さんの気づき。大切にしていきましょう。

 

近野 典子

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