4月にあんなに泣いていた子どもたちが今では笑顔いっぱいで遊んでるひよこ組。そこでひよこ組での遊びを少し紹介します。ひよこ組では4月のみんなが泣いている頃から少しずつわらべうたを取り入れていました。
最近、布を手にして私のところへニコニコしながらやってくるAちゃん。そして私の目の前に来て布を渡し、座り込み何かを待っています。そうなんです。なぜAちゃんが待っているのかというと、Aちゃんは入園当初私がやっていた布を使ったわらべうたを覚えていて、それを私にやって欲しくて材料を持ってきて前に座っていたのです。そのわらべうたの名前は「にぎりぱっちり」です。 『にぎり ぱっちり たてよこ ひよこ』と歌いながら、布を両手の中に丸めてもち、軽く上下にふります。終わったら、ピヨピヨピヨと言いながら握っていた手を開くと、子ども達は大喜びなのです。
他にもわらべうたには子どもへのたくさんの良い効果があると言われていて、その1つが 歌と動作を一緒に行うことで脳の刺激にもなると言われています。にぎりぱっちりは歌と動作、そして最後に何が出てくるのだろうという期待感が持てるわらべうたになっています。最後のピヨピヨピヨの手を広げるところを待っている顔はいつも期待感に満ち溢れた顔になっています。
どの国にもわらべうたがありますが、それぞれの言語によって使う音などが違っています。日本のわらべうたは「ドとレ」の音が多く使われており、「レ」の音で終わるものがとても多いです。それが日本語の骨格を知り、母語の学習の最初のステップとなります。
他にもわらべうたには子どもの脳をはぐくむこと、五感を刺激すること、社会性を学ぶことなどが挙げられています。大人が歌うわらべうたを聴くことで、子どもの脳がリラックスし、情緒が安定し、母語の優れた語感を身につけることができると言われています。
更に、お友だちとわらべうた遊びをするようになると、その遊びから社会性や集団での振る舞い、他人への思いやりなどを学ぶことができます。
これからも子どもたちと楽しみながら、感性や情緒を育てることができるわらべうたを行っていきたいと思います!
阿部 梨絵