厳しい寒さが続くこの頃。子どもたちは、ひんやりとした空気を肌で感じたり白い吐息を吐いたりと、小さい体で季節を感じながら過ごしています。
正月休みが終わり、1月より移行が始まりりす組の子どもたちが少しずつ上がってきています。上がってきたばかりのりす組の子たちは、戸惑う事や困ってしまう姿が見られます。そんな時には、大人が手を出すのではなく、ぞう組の小さな先生たちの出番です。困っている子に気がつくと「大丈夫?」や「どうしたの?」と声をかけ助けに来てくれます。上手く伝える事の出来ないりす組の子には、考えられる選択肢を聞きなんとかしてあげようとしてあげる姿が見られます。
そんな様子をいつも見ていたきりん組の子が、りす組のAちゃんの側にいた一場面のお話です。給食の時間にお皿を持って困っていました。その様子に気がついた二人のきりん組のBちゃんとCちゃんの姿がありました。Bちゃんが「どうしたの?」と聞くのですがなかなか自分の気持ちを伝える事が出来ない様子でした。その様子を見て考えたCちゃんが「おかわりしたいんじゃない?」と言うとBちゃんはなるほどという顔をして「おかわりしたいの?」と聞くと小さくうなずくりす組の子をみて、二人はおかわりの仕方を優しく教えてあげていました。最後には「たくさんたべてね」と素敵な一言までつけていました。
このように保育園の中では様々な関わりがあります。保育指針の中に幼児期の終わりまでに育ってもらいたい10の姿というものがあります。そこには、他児の気持ちにきづく力や考える力の大切さが組み込まれています。こんな素敵な関わりをしている姿を見て、困っている子がいると駆け寄るぞう組をみてきたきりん組、困っている時に優しくされてきたうさぎ組やりす組といった、きづき保育園の子ども達には困っている子へのきづきの気持ちを受け継がれていると改めて感じました。
蛭崎 晶弘