木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「日々成長する子どもたち」(1歳児あひる組編)

2019.02.16

 ついにあひる組も移行が完了した今日この頃、子どもたちは様々な姿を見せています。「言葉が増えた子、切り替えて片付けがとても上手になった子、りす組のおもちゃで遊べることを楽しんでいる子、慣れない中一生懸命頑張っている子。姿は様々ですが、この年度末に来て、子どもたちは更に急激な成長を遂げています。移行の期間は、乳児クラスは数名ずつで1週間ごとに移行していくため、異年齢の関わりが密になります。子どもたちにとって少し年上のお兄さんお姉さんは憧れで、「自分でもできるんじゃないか」という身近さもあるため、子どもたちがどんどん自分から挑戦する力に繋がっていきます。そして、真似をすることで伸びていく力もたくさんあります。
 特に移行の期間で成長を感じたのは、「言葉が増えた姿」です。移行でりす部屋に先に行った子どもたちに久しぶりに会うと、急にたくさんの物の名前を言えるようになっていたり、名前を呼ばれると上手に返事をしたり、「ありがとう」が言えるようになっていたりしてびっくりしました。また、あひる部屋にあるメニュー表を見て、「○○ね、ママと肉まん食べたのー♪」と話し出し、「そうなのねー美味しかった?」と聞くと、「うん!おいしかった!」と急にやりとりが上手になっていた子もいました。そして、「おかたづけするよー!」と声をかけると、すぐ切り替えて片付けを始める姿には、本当に驚かされました。
 恐らくあひる組の子どもたちは、少し自分よりも年上のりす組さん達が、たくさん言葉でやり取りをしたり、切り替えて片付けをする姿を見て憧れたのだと思います。そして、その姿を見たり一緒に関わることで、急激に成長したのでしょう。または、ひよこ組の子どもたちと一緒にいることで、「自分はこの子たちよりもお兄さんなんだ、頑張らなきゃ!」と積極的に行動するきっかけになった子もいるのではないかと思います。
 今年度、ひよこ組とあひる組で異年齢保育を取り入れた際も、あひる組のお兄さんお姉さんの真似を一生懸命するひよこ組の子どもたちの姿が見られました。また、あひる組の子どもたちの中にはひよこ組の高月齢児と、月齢がほとんど変わらない子もおり、クラス内で見ると「できない」ということが目立ちやすくなってしまいます。しかし、異年齢保育ではそのような子どもたちを「できない」と見るのではなく、「その発達の段階なんだ」と個人差を肯定的に認めやすくなりました。
 異年齢保育では、大きな集団の中で子どもたちを見るため、子どもたちを年齢別ではなく発達や個人差で見ることができます。また、できない子や下手な子が目立たなくなり、子どもたちが劣等感を感じずに済むという点もあります。そして、その子に合ったその子のやり方でやることによってその子が自ら自発的にやるようになり、集中力がつき、個性を良い方向に伸ばすことができるのです。
 子どもたちは、それぞれたくさんの個人差を持っています。私はその個人差も含め、その子の個性だと思っています。なので、その子一人一人の個性を否定的に見るのではなく、肯定的に認め伸ばしてあげることが、その子が自分自身で成長していくことに繋がってくると思っています。そしてこのことは、子どもに対してだけでなく、大人にも同じことが言えると私は思います。
  このように子どもたちの個性を肯定的に認めることを大切にしながら、子どもたち自身の自発的な成長を支えられるよう、これからも異年齢の関わりを大切にしていきたいと思います。そして、自分だったらどうされたら「やりたい」と思うか、相手の立場に立って考えることを忘れずに、子どもたちと向き合っていきたいと思います。 

 

落合 みお

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