気温もぐんぐんと上がり、夏らしくなってきました。給食で使う食材も、ピーマンやなす、かぼちゃ、すいかなど夏のものが増えています。先日、今年初のすいかを提供した際には、「おうちでも食べているよ」や「夏だねー」といった感想を教えてくれ、食べ物を通して季節を感じられているのだなと感じました。中には、「種を飲み込むと、お腹の中で芽が出るんだって」と慎重に食べ進める子も…これは種を食べないようにと思った大人が苦肉の策で伝えた事だとは思いますが。
ピーマンの肉詰め焼きを提供した際にも、「私、ピーマン食べられるよ」という声や「ピーマン苦手、苦いもん…」など反応は様々でした。子どもたちの中でも、ピーマンが食べられるというのは 一種の自信であるのか、ピーマンを提供した際には、よくそのような感想が聞こえてきます。また一方で、まだまだ苦手な子も多いピーマン。ピーマンが苦手な子は、どうしても最後までピーマンがお皿に残りがちになってしまいます。Aちゃんは、ピーマンの肉詰め焼きのピーマンだけが残っていました。しばらく葛藤する様子が見られ、どうするのかなと見守っていると、いきなり勢いよくピーマンを食べ始め、あっという間に食べ終えるたのです。そして、「美味しかった~」と言って片付け始めました。きっと、Aちゃんの中で、何かきっかけがあったのでしょう。苦手なものでも、最後には 「美味しかった」と言えるその姿が格好良く見えました。
苦手な食材を克服するきっかけとして、食材を小さく切って食べることや調理方法の工夫、収穫体験などが挙げられます。中でも、収穫体験は積極的に行われており、最近は園庭の畑で採れた夏野菜を、よく持ってきてくれます。それらを使って調理会を行った際 には、担任のお手本をよく見ながら、上手に野菜を切ってくれました。自分たちが手を加えて作った料理のときには、いつも以上に「美味しい」と言ったり、おかわりをする様子がみられる気がします。今は食べられなくても、食材に触れることを通して、苦手な食材にも親しみを感じてくれたらいいなと思います。
栄養士 東 裕奈