10月に入って朝晩の冷え込みが増し、ぐっと秋らしさが深まってきましたね。
さて、今年も秋の大イベントである運動会が開催されました。0歳児クラスの競技が無い保育園もある中、木月保育園では毎年ひよこ組さんも全員参加します。
今年は保育園のテーマ「絵本の世界に飛び込もう」にちなみ子ども達の大好きな絵本、「はらぺこあおむし」に登場するあおむしにな変身してもらい、マットの山や巧技台の階段、トンネルなどの障害物をクリアして保護者の待つゴールに進んでもらい最後はきれいな羽をつけてもらってちょうちょになるという流れの競技を行いました。
ひよこ組さんは0歳児クラスなので、歩くお友達もいれば、まだつかまり立ちしかできないお友達もいます。今回はそのような成長過程を踏んでいるお友達の一人であるA君のお話をしたいと思います。
入園当時は、ラックにゆらゆらと揺られて眠ることが大好きで、お座りが安定してきても座りながらお友達の様子を見て、足を泳ぐように動かす程度でした。運動遊びでは前に進んで貰えるように「A君!こっちこっち!」と手を叩きながら声を掛けると、A君がマットの上で拍手をするという微笑ましい姿をみせてくれることも多くありました。
そんなA君ですが、ハイハイの練習を少しずつ行い、少しずつ、少しずつハイハイで前に進むことができるようになってきました。今ではハイハイをして進んでおもちゃを手に取ったり、お尻を軸にしてコマのようにクルっと回り、上手に方向転換をすることができるようになりました。
本番当日、スタートの位置に付くと最初は緊張で固まってしまいましたが、お母さんがゴールにいることがわかると、「なんでママは僕の所に来てくれないんだろう…?」という顔をしつつ、マットの上を頑張ってハイハイして無事にゴール!!初めての運動会にも関わらず最後まで頑張ってくれたのでした。
さて、A君が上達してきているハイハイ運動ですが、ここ最近は赤ちゃんによって、ハイハイをせずに歩き始める子が増えてきていると言われています。確かに、ハイハイをしなくともその後の成長に差し支えることはなさそうに思えますが、赤ちゃんに取ってハイハイはとても大切な過程だと言われています。人間の体の重さに対して頭がとても重い為、首や肩、またその部位を支える様々な部分に負担がかかります。さらに胴体を支える状態で動くため、腕や脚の筋肉やバランス感覚がハイハイ運動をすることで鍛えられることになるのです。
今、この大事なステップを踏んでいるひよこ組さん。運動会といういつもと違う雰囲気で緊張してしまったお友達もいましたが、ゴールには大好きなママが待っていてくれ、きれいな羽をつけてもらって笑顔で羽ばたくことができました。ひよこ組さんのお友達にとって素敵な初めての運動会になりました。
田所 未帆