木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「大好きだよ!!」0歳児ひよこ組編

2019.12.23

子どもたちに「大好き!」ってちゃんと伝えていますか?子どもたちとハグをすると、とっても幸せな気持ちになります。私たち大人ばかりではなく、子ども達も同じことで子ども達も、ハグが大好きです。

ハグには、ストレス解消やリラックス効果があるという研究結果が出ています。園でも、ハグをすることで、その子と保育士との距離感(信頼関係)が図れる事が多いのです。ちょっと近づいただけで避けられてしまったら、まだまだ何も関係が築かれていない証拠。タッチをさせてもらえたら、なかなか良い調子!ハグをさせてくれたけれど、身体がカッチンコッチンだったら、もうひと踏ん張り。このような子どもとの関わりを日々繰り返しながら、子どもたちとの愛着関係を深めている私たちなのです。

何故こんな話をするのかというと、先日私が出席した研修会で聞いた「愛着」のお話が心に響いたからです。

「愛着関係の大切さ」このような言葉は、保育現場で働き培った経験と感覚を頼りに沢山の子どもたちと関わっていく中で、「あれ…何かが足りない」「ここが満たされたらもっともっと輝けるのに」と思うことがあり、子ども達が今、求めているものと、大人の関り方が「もしかすると少し違っていたのかもしれないなぁ~」と感じることがあるからなのです。

人の脳は20代後半くらいまで時間をかけて成長するのですが、その約90%が乳児の頃に成長すると言われています。この時期に適切なケアと愛情を受け、安定した愛着関係こそが脳の健全な発達に必要不可欠だそうです。

重要な一つは、愛着の絆―乳幼児期の愛着関係が脳の順調な発達を促し、生きてゆくために必要な能力を培い、パーゾナリティの発達を支えることなのです。

乳児が空腹や甘えたい等の身体的・情緒的な欲求を泣いて知らせ、親や保育士がそれを聞き分け適切に対応すると、乳児の不安やおそれが取り除かれ、安心感と幸福感で満たされます。この体験を繰り返し積み重ね、その思いと共に記憶されることで、乳幼児にとり、親や保育士が安定した心の基地として機能する―乳幼児はそこに戻れば慰められ、保護されると確信でき、それに支えられて自由に探索し、多くのことに挑戦することが可能となるのです。

愛着の意義は、「怖いことや困ったことが起きても安心できる人がいる」という確信です。

絶対的な安心感があることで、「○○をやってみよう!」という意欲が湧き、達成感を得ることで、「やりたいと思ったらできる自分」という自己肯定感が育まれていきます。

ちょっと難しい話だったかもしれませんが、愛着の形成は、難しいことのようで簡単で、でも難しいのです。

相手のことを思いやっているのに、その思いやりのベクトルが違うことで、子どもが求めていることとズレが生じ、上手く形成できない事があるからなのです。

では、日常的に私たちはどうしていったらいいのでしょう??

目と目を合わせて会話をし、沢山ハグをして、沢山大好きだよ!って、もういいよ!って思われてしまうくらい、伝えてあげることがとても大事です。

今私が見ている、0歳児のひよこ組さん、4月はカッチンコッチンの身体で抱っこされていた子も、今ではとってもリラックスして抱っこしてくれるようになりました。今、保育者という安全基地を保育園の中で見つけられたからこそ、保育者を離れ、のびのびと遊べるようにもなってきました。毎日とっても地味なことの繰り返しの関りなのですが、その地味なことの繰り返しを大切に、これからも子どもと丁寧に関わっていきたいと思います。

 

 

 

 

 

ひよこ組担任 眞弓 知子

 

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