気温も高くなってきて、夏らしい気候になってきましたね。だんだんと子どもたちの数も増えてきて、にぎやかな声が戻ってきたように感じます。日常に戻りつつある中で、慣らし保育を終えた新入園児のおともだちも、少しずつ園に慣れてきて園生活を過ごす様子が見られます。
新しく入ってきた新入園児のおともだちの中でも、0歳児は特に食事を通して成長の早さを感じられます。0歳児というと大半の子が離乳食を食べており、こちらも月齢や発達段階などに合わせて、様々な段階の離乳食を提供します。主菜の肉や魚、野菜などはすりつぶしがあらつぶしに、あらつぶしが固形になったり、おかゆも水分が多めのやわらかいものから、軟飯に近づいてきたり、だんだんと食形態が変わってきます。離乳食が終わると完了食となり、少しずつ私たち大人が食べているものに近付いてきます。変わっていく食形態を見ていると、『もうここの段階まで来たのか』や、『そろそろ段階も変わってきているからおかゆの固さなどを相談しよう』など様々な感想が溢れてくると同時に、月日の流れも感じます。
食事の際は、離乳食が合っているかやどのように食べているかなどを見に行きます。ある時、慣らし保育が始まったばかりで泣いているAちゃんがいました。家族と離れて過ごす初日は、彼女にとって不安でたまらない時間であったと思います。そのような状況であったので、その日はあまり食べないかなと思っていました。しかし、いざ食事の時間になるとAちゃんは泣き止んでいて、食事を食べ始めていました。泣き疲れてお腹が空いていたなど様々な理由はあると思いますが、Aちゃんにとって少しでも心を落ち着かせられる時間になったのではないでしょうか。食事は生活のリズムを作ったり、身体を作ったり以外に、楽しみやふれあいの場になるなどの役割があります。今はまだ慣れない環境でも、子どもたちにとって楽しみの一種となるような食事を作っていけたらと思います。 栄養士 東 裕奈