吹いている風が心地よく、やっと秋らしい気候となりましたね。残念ながらコロナ対策を行う関係で今年は例年のような運動会はできませんが、りす組さんの子どもたちは出場するクラス競技の練習を楽しみながら行っています。
さて、今回は「椅子取りゲーム」で遊んだりす組さんの子どもたちのお話をしたいと思います。最初は人数分の椅子を用意し、全員が座れるようにするのですが、ある程度ルールを理解できたら椅子を少しずつ減らし、座れないお友達はお友達の応援をする側に代わっていくというルールで遊んでいます。子どもたちが大好きな曲を流し、みんなとても楽しそうに椅子の周りをグルグルと回り、音楽が止まると慌てて座るりす組のみんななのです。クラスの中でもAくんは毎回とても楽しそうにゲームに参加してくれています。毎回、優勝決定戦の時には見ている担任の私たちもドキドキワクワクしてしまうほどやる気満々!先日、A君は、優勝決定戦まで残っていたのですが…残念ながら椅子に座ることがでなかったのです。悔しくて悔しくて「うわぁぁん!」と泣いてしまい、担任がいくら慰めてもAくんの気持ちは晴れることはありませんでした。
この「悔しい」という思いですが、自分自身に対して「悔しい」と思うことは私は人として大事なことではないかと思います。そもそも真剣に取り組んでいるからこそ「悔しい」と感じて「次は頑張ろう!」と思えるのだと思います。「悔しい」と思って努力して結果が出た時はとても嬉しいですし、「また頑張ろう!」と思えるのです。木月保育園の運動会でも紅白リレーが行われますが、一斉にゴールさせることはなくどちらのチームが優勝するかの真剣勝負をします。その時の子どもたちの顔の真剣さ、目の輝きは本当に素晴らしく、毎年とても盛り上がります。ゴールをした後、優勝したチームの喜び、そして残念ながら優勝できなかったチームの悔しさを目の当たりにしますが、審判の職員は優勝チームを発表した後に必ず負けてしまったチームも最後までとてもよく頑張ったことを子どもたちに伝えます。「そうだよね。悔しいよね。でも最後まで諦めずに全力で頑張ってゴールしたよね。とてもカッコよかったよ。」と大人が伝えることでこどもたちはまた頑張ってくれます。
次回、また椅子取りゲームを行った際に悔しくて泣いてしまう子が出てしまうかもしれませんが、その時には「最後まで頑張ったね。悔しいよね。でもその涙はとても素敵な涙なんだよ」と伝えていこうと思います。 りす組 田所 未帆