とある室内遊びの一場面で、こんな光景がありました。大きさの異なるカップ型の玩具を、上手に積み上げていました。この物を「積む」という動作には、手指の様々な発達が詰め込まれています。
「積む」ためには、物をつかめなくてはいけません。まずは、親指以外の手を使って物を握ることができるようになります。そして、親指も使って握れるようになっていきます。この時期には、物を両手に持ち打ち合わせる姿も見られます。指先の発達も進み、親指と人差し指で物がつまめるようになっていくのです。そこから、物を「積む」と言うことが少しずつできるようになっていくのです。「積む」という発達は、以上のような手指の発達の連続性によって生まれています。
さらに、2歳・幼児クラスに、積み木やカプラといった玩具もあり、乳児期で培った手先の発達を活かして遊ぶものもあります。
そこでは、創造力が発達し物事を立体的に捉え高く積み上げることができるようになり、創造力を膨らませながら、作ったものを見立てて遊ぶこともできるようになります。さらには、友達と一つの物を作り上げる楽しさや喜びを味わうことで、協調性も高めていくことができるのです。
このように、「積む」という動作には、たくさんの発達のつながりがあるのです。今回ひよこ組で見られた、一場面が将来の成長した子どもの姿を想像させてくれると思うと、子どもたちの成長を見守る私たち大人はウキウキしてしまいますね。このウキウキを、幸せに思い日々子どもたちを見守っていきたいと思います。
ひよこ組 蛭崎 晶弘