みなさんは「うんぱっぱ」という歌は知っていますか?その歌の歌詞に、「心の中をのぞいてみられるメガネがあったら便利だね」というものがあります。心の中をのぞくことが出来れば相手の気持ちを知ることが出来れば争いがなくなり、平和な世の中になるのではないかと私は考えますが、実際にはそんなメガネはありません。しかし、子どもたちの心の中をのぞくことはできるように思います。年長児は小学校就学に向け少しずつお昼寝をしないで生活を過ごしています。そんな時間を利用して、子どもたちに絵を描く時間を定期的に作っています。題材は「昨日楽しかったことは?」「食べたもので何がおいしかった?」などと子どもたちが経験したこと感じたことや「好きな動物は?」「好きな本は?」などと自己紹介的なことなどを目に見える形にしていきます。そして、絵を一緒に見ながらどんな絵を描いたのかを教えてもらいます。ある女の子は、お休みに行った習い事がとても楽しかったことを絵に描いて教えてくれました。やり取りの中で、どこでやったの?などと質問をしたりすると、「帰りにアイス食べたんだ」「ママが褒めてくれてうれしかったんだ」などとその絵には描かれていない内容まで話をしてくれました。言葉のやり取りだけでは、うまく話すことが出来ない内容でも一度絵にすることで子ども自身も整理をすることが出来るのでたくさんの内容を話してくれます。子どもたちの頭の中、心の中にはたくさんの物語が詰まっています。これは絵の上手い下手は関係なく、この絵をみながら話をすることでその時感じた思いを言葉にすることが大切だと思います。絵を描いてそれについて一緒に話をして盛り上がることで、親子の絆も一層深めることが出来るのと感じます。心の中をのぞいてみる方法の一つとして、絵を描いてそれについて話をすることを紹介しましたが、一緒の時間を同じものを見て話したり感じたりして過ごし気持ちを分かち合うことでお互いに心の中を見せ合うことが出来るのではないでしょうか。 幼児組 蛭﨑 晶弘
「心の中をのぞく」幼児組編
2021.08.30